アジア屈指のフォトフェスティバル『KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭』。同イベントでは、京都の市内各所で一連の写真展が開催され、世界各国の写真家による初公開の作品の数々が展示されます。展示会場は通常のギャラリーのみではなく、京都文化博物館 別館、京都新聞印刷工場跡、二条城といった、文化的価値の高い名所が名を連ねるのもユニークなポイントです。
もし、今年のフェスティバルを見逃してしまったのなら、現在その展示の一部を東京で見れるのでぜひ足を運んでみてほしいです。ここでは、 TOKYOGRAPHIEで作品が展示される注目のアーティストの無料展示を紹介します。
アルバート・ワトソンは、間違いなく現代で人気の高い写真家の一人です。世界中で『VOGUE』の表紙を100以上撮影し、映画『キル・ビル』『SAYURI』『ダ・ヴィンチ・コード』といった数々の映画のポスターも手掛けています。よく知られているのは、ミック・ジャガー、アルフレッド・ヒッチコック、スティーブ・ジョブズなど著名人のポートレート。KYOTOGRAPHIEで展示されたコレクション『Wild』では、坂本龍一のアルバム『BEAUTY』のジャケット用に撮影されたポートレートや風景写真を展示していました。会期は2019年12月12日(木)まで、フジフィルムスクエアにて開催。
ヴェロニカ・ゲンシツカは、ビンテージの写真をゆがませた作品が特徴的なアーティストです。ゲンシツカは元の写真に手を加えることで、新しく時に不穏な写真をうみ出し、新たな視点から異なるストーリーを伝えています。天田万里奈がキュレーターを務めたゲンシツカの展示『What a Wonderful World』は、1950〜60年代のアメリカで撮影された写真を使ったシリーズ『Traces』の作品から構成され、記憶のための手段として使われる写真の真実性に疑問を投げかています。会期は2020年1月12日(日)まで、アニエスベー ギャラリー アンド ブティックにて開催。
ニューヨークシティバレエ団のプリンシパルダンサーだったベンジャミン・ミルピエは、2010年のサイコスリラー映画『ブラック・スワン』での振り付けで知られる人物です。初のモノクロ作品個展『Freedom in the Dark』では、11枚の写真作品とダンサーを映した映像作品1点を展示しています。会期は2019年12月15日(日)まで、ザディグ エ ヴォルテール 青山店にて開催。
なお、「Tokyographie 2019で行くべき無料の展示」では、その他にも無料で行ける注目の展示を紹介しています。
著者プロフィール:タイムアウト東京 編集部
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