勝ち残る会社の成長戦略とは:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)
先の見えない景気のなか、企業は生き残るのではなく勝ち残らなければ、会社は永続できない。
勝ち残ることの意味
経営資源の中で、これからの世の中でも、最重要視すべきであるのは間違いなく、モノです。なぜなら、モノが悪ければ、モノの十分行き渡った日本(世界でも同じ、理由は、日本が提供する商品やサービスは高品質が付加価値となり武器になるから)では、商品が売れる土俵にすら上がることができないからです。
そして次は、情報です。その理由は、誰もが情報をネット経由で、瞬時に得ることが可能な今、現場の生の情報こそが、日々変化するお客さんの期待に対応するために不可欠な要素だからです。
3つ目は、ヒトです。社員が、今現場で起こった事象から生の情報を読み取り、お客さんが期待するものを瞬時に会社にフィードバックしなければ、欲しいものすら思い浮かばない消費者を相手に、明日何をすればよいかが見えてこなくなるからです。
最後はカネです。これからの経営をかじ取りする上でも、カネは重要な役割を果たします。ですが、重要なのは、カネをどこに使うかというかじ取りです。会社が生き残るためには、情報社会である今、勝ち残るカネの使い道を次の基準で判断する必要があります。
- 最も売り上げと利益に貢献する要素か
- 企業規模を考慮して、対抗するために効果的か
- 自社の土俵で生き残るために有効か
ユニクロは、経営資源であるヒト・モノ・カネ・情報を先述のように駆使することで、会社をカジ取りし、大量に商品を投入しても、売り尽くすことができるビジネスモデル(利益を生み出す仕組み)を構築しました。つまり、同社のトップ柳井氏は、まさに生き残ることを目標にしながらも、勝ち残りに成長戦略をカジ取りすることで、ナンバーワンになり、winner takes all=勝者が全てを持っていくことを実現し、会社が永続することで現場の士気も向上させているのです。
著者プロフィール:清水ひろゆき
H&Hコンサルティング 代表。1964年 神戸生まれ、ニューヨーク、パリ、ロンドン、日本を拠点に日本の企業へ、最新かつ世界の高収益企業のビジネスモデルを事例と共に導入を図るビジネスモデルコンサルタント。米国専門の流通視察ツアーを20年間経験し、関西の財界や流通業界トップを200人以上同行し案内する。
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