実際に、こういった人たちに話を聞くと、道ばた(特に駅や繁華街など)にお金が落ちているのをよく見つけるそうです。そもそも、自分が行く道に1円玉や小銭等のお金を見つけるという状況は「小さなこの存在に、今のあなたは気づけるか?」と試されていること、だとも思うのです。
こういう話を聞くと「“たかが1円玉”を拾う手間と、自分の時給を天秤に掛ければ、それを拾うのは無駄だし、ナンセンスだ」と一笑に付される人もいるかもしれません。もちろん、そういった気持ちも理解できます。
しかし、ビジネスで成功するには、人が見向きもしないようなビジネスの、はかない“芽”にいち早く着眼し、それをチャンスとして捉え、自ら堂々と拾い上げる姿勢が大切だと思うのです。だからこそ、稼ぐビジネスマンにとって、目の前に落ちているチャンスを見過ごす態度や感性の方が、問題だと捉えるのです。
落ちている1円玉をチャンスと捉えるか、それともそのまま見過ごすのか? その瞬間にあなたが感じたことが、まさにあなたのビジネスに対する考え方や人生の態度を表わしているといっても過言ではないのです。
稼ぐ人は、1円玉も1万円札も同じお金と考えています。そして、1万円を「1万円札1枚」としてではなく、「1円が1万個集まったもの」として考えています。このようにお金を“立体的”に捉える感性があるからこそ、世の中の動きや成り行きも敏感に感じることができるのではないでしょうか?
新作「稼ぐ人はなぜ、1円玉を大事にするのか?」(サンマーク出版)では、最小単位である「1円」というお金を、稼ぐ人たちがどのようにして捉えているのか、さまざまな角度から検証し、紹介しています。
たかが1円、されど1円。
すべてのお金の出発点である、この小さな存在を目の前にしたとき、自分にいったいどういった感情が湧き上がるのか、本書で味わってみてもらえれば幸いです。
著者プロフィール:亀田潤一郎(かめだ じゅんいちろう)
税理士。学生時代、中小企業の経営者だった父の会社が倒産し、その悲劇を目の当たりにする。一時はホームレスでうつ病になるも、「中小企業の経営者をお金の苦労から守りたい」という使命感から、苦節10年を経て税理士の道へ。数字に苦手意識をもつ経営者向けに通帳を活用して資金繰りをよくするお金のコントロール方法を指導。90パーセントを超える顧問先から「大幅に資金繰りが改善している」と好評を博す。数々の経営者とつきあうなかで「順調に稼ぎ続ける社長のお金の使い方」にいくつもの共通点があることを発見し、それを自ら実践し始めたところ、年収が飛躍的に向上。「財布」「小銭」「カード」「通帳」といった身近なツールを通して、お金に振り回されずに生きるためのヒントを伝えている。著書に『稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?』(サンマーク出版)、『通帳は4つに分けなさい』(経済界)がある。
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