仕事人生の9割は主任・係長時代で決まる!:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)
仕事人生の成否の9割を決定づける新任リーダー期の、絶対に間違えない過ごし方。
ツイてるリーダーになるルール:
- ツキ、運は誰でもコントロールできる
- 成功事例ばかり追いかけない!
- 定期的に「捨てる」ことでツキは回ってくる
- 未来は自己選択でき、過去は変えられる!、など
係長・主任の地力作りのルール:
- 心のひだを感じられる「自己紹介」をしよう
- 人脈メンテナンスの上級テクニック
- 継続力、習慣力の「複利のチカラ」をあなどるな!/方法論(方程式)オタクになろう!、など
係長・主任のキャリアのルール:
- 自分の"学年体質"を確認しよう
- 自分と仕事の相性、棚卸し
- 自分のチームを改善できずに逃げ出すな
- 転職活動は職務の委託を受注する気で臨め、など
本書が他の類書と一線を画す点は、学者やコンサルタントが唱える理論やべき論ではなく、また、昨今はやりのスピンアウト型個人事業主やフリーランサーとしてノマドワークなどを説くというものでもなく、あくまでも企業組織のリーダーとして、今後活躍するための具体的な動き方、あり方を、実例から紹介しているところにあります。
自分自身がどんなワークスタイルであると効果的なのか、組織・会社、上司・部下との関係をどう良好なものとするのか、キャリアについて、また、ツキ・運というテーマにも、このジャンルの書籍としては珍しくボリュームを割いて言及しています。(それくらい、その人の持つツキ・運力はリーダーのキャリアにとって重要です!)
わたしが多くの例を見てきて、「ここが重点ポイントになる!」と痛感しているジャンル、テーマをかなり強調して紹介しています。
リーダーとしていまどう動くか。10年後、20年度に、どうあれば長く活躍できるか。
上場会社で3000社強、主要大手企業で約1万社、法人数としては400万社以上といわれる日本企業で、いま、どの層においても本当に不足しているのがリーダー人材です。わたしが現在、経営者JP社で取り組んでいるのは、「豊かで力強い日本経済や社会づくりの一翼を担う、志高き経営者・リーダー」の育成と排出です。このタイミングでこの本を著す機会を得たことに縁と使命・役割を感じています。
明治時代の哲学者、教育者である森信三翁がその哲学・教育活動で生涯を通じて普及にと止められていた文章に、以下のようなものがあります。
「人間の一生(読み人知らず)職業に上下もなければ貴賤もない。世のため人のために役立つことなら、何をしようと自由である。 しかし、どうせやるなら覚悟を決めて十年やる。すると二十からでも三十までには一仕事できるものである。それから十年本気でやる。 すると四十までに頭をあげるものだが、それでいい気にならずにまた十年頑張る。すると、五十までには群を抜く。しかし五十の声をきいた時には、大抵のものが息を抜くが、それがいけない。「これからが仕上げだ」と、新しい気持ちでまた十年頑張る。すると六十ともなれば、もう相当に実を結ぶだろう。だが、月並みの人間はこの辺で楽隠居がしたくなるが、それから十年頑張る。 すると、七十の祝いは盛んにやってもらえるだろう。しかし、それからまた、十年頑張る。するとこのコースが一生で一番面白い。」
人生は長い。10年をクリアするごとに、新たな10年のステージが待ち受けています。リーダーデビューした人も、また若手リーダーの上司である人も自身のこれまでの5年、10年を振り返りながら、今後のキャリアをどう展開するかについて考えるきっかけになればと思っています。
著者プロフィール:井上和幸(いのうえかずゆき)
株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO
1966年群馬県生まれ。1989年早稲田大学政治経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。2000年に人材コンサルティング会社に転職、取締役就任。2004年、株式会社リクルートエグゼクティブエージェント(旧・リクルート・エックス)に入社。エグゼクティブコンサルタント、事業企画室長を経て、マネージングディレクターに。2010年2月に株式会社 経営者JPを設立(2010年4月創業)、代表取締役社長・CEOに就任し、現在に至る。
人材コンサルタントとして、企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供している。実例・実践例から導き出された公式を、論理的に分かりやすく伝えながら、クライアントである企業・個人に個々の状況を的確に捉えた、スピーディな人材コンサルティング提供力に定評がある。自ら6000名超の経営者・経営幹部と対面してきた実績・実体験を持つ。
著書に『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)、『人物鑑定法 あの人も、丸見えになる』(経済界)など。メディア出演多数。
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