辞めて生きる技術 フリーエージェント時代のサバイバルツールを身に付けよう!:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)
「自力で稼ぐ力」さえ身に付ければ、何が起きても路頭に迷うことない。そのための小さな一歩を踏み出そう。
フリーエージェントという働き方
ここで提案したいのが「フリーエージェント」という働き方です。組織に帰属せず、個人で組織から仕事を受託して働くスタイルです。
すでに、アメリカでは主流になっています。ダニエル・ピンクという人が、10年以上も前に紹介した働き方です。アメリカでは、すでに労働人口の4人に1人が、フリーエージェントだといわれています。
これからは日本でも「フリーエージェント」的な働き方が主流になることが予想されます。組織に帰属することなく、自分の専門分野を生かしながら、企業や個人の問題解決をして報酬という形で対価を得るフリーエージェントという働き方が主流になる時代がやってくると思います。
これは、決して悲観すべき動きことではありません。「フリーエージェント」なら、場所、時間に縛られませんので、今より人間らしく生きられる可能性があります。
「自分には無理」と思うかもしれませんが、心配無用です。今から、働きながら準備しておけば、難しいことではありません。
わたしは10年前「週末起業」という働き方を提唱し、週末起業したいというビジネスパーソンの手伝いをしてきました。彼らは、まさに自力で稼ぐフリーエージェントとして独立しています。
会社にいるうちから、準備すればリスクフリーで、いざという時速やかにフリーエージェントに移行できます。
「サラリーマンでやっていくしかない」
と思っていた人の多くが「会社なんていらない」と思うようになっています。そして、人生に新たな可能性を見つけています。書籍には、その方法を詳しく書きましたのでよろしければお読みください。
これから、日本にも本格的なフリーエージェントの波が押し寄せるはずです。そうなれば「働くことの意味」や「幸せの意味」もこれまでとは大きく変わるはずです。それが、日本を元気にするはずです。
実は、動きはすでに起きつつあります。あなたも、今すぐ意識や行動を変えないと、乗り遅れる可能性があります。いずれにしろ、これから何が起きても不思議ではありません。それを考えると、恐ろしくて不安かもしれません。
しかし「自力で稼ぐ力」さえ身に付ければ、何が起きても路頭に迷うことはありません。だから、そのための小さな一歩を踏み出してください。歩みを止めなければ、必ず自力で稼ぐ力が身に付いているはずです。
そうなれば、時間や場所、しがらみや細かいルールの束縛から解放されることができるはずです。自分の能力を最大限に発揮して、世の中のお役に立ちながら、生き生きと働くことができるはずです。
そんな世界は、もう目の前に迫っています。
その時に焦らなくても済むように、今から自分の専門分野を見つけ、磨いておいてください。人脈を広げて、見込み顧客を集めておいてください。
それができれば、恐れることは何もないと思います。
著者プロフィール:藤井孝一
週末起業フォーラム代表
1966年生まれ。慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融系の会社でマーケティングを担当、その間5年間の米国駐在を経て独立。中小企業の経営コンサルティングを始める。また「ビジネスパーソンの応援団長」を自認、ビジネスパーソンが会社から自立するためのノウハウについて、執筆、講演などの活動を行う。なかでも、自らの起業体験を生かして考案した「会社を辞めずに、お金をかけずに、低リスクで起業」する、まったく新しい起業スタイルを「週末起業」と名付け提唱、一世を風靡する。この起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させることをライフワークとして、2002年6月「NPO法人週末起業フォーラム」を設立、現在も全国各地を奔走西走中。また、ビジネス書をこよなく愛し、ビジネス書の魅力を広めるため、その要約と書評のメールマガジン『ビジネス選書&サマリー』を毎日発刊、現在5万人以上のビジネスパーソンに読まれている。著書には、ベストセラーとなった代表作『週末起業』のほか『週末起業チュートリアル』『週末起業サバイバル』(以上筑摩書房)『お金を稼ぐ勉強法』(三笠書房)、『収入複線化戦略』(光文社)など30冊を超える。うち、いくつかは中国、台湾、韓国語にも翻訳されている。
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