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動きたくて眠れなくなるモチベーション──リーダーシップの3つの法則ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

「ワクワク取り組む」と行動のスピードが早くなる。しかし、ほとんどのリーダーは自分自身、そして部下の感情のスイッチを入れる方法を知らない。

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法則2:デタラメに影響を与えていないか?

 影響力を与えるレシピに基づいて、部下とコミュニケーションをとれば、自然と影響力は拡大していく。デタラメなコミュニケーションは、デタラメな結果をもたらす。

ステップ1:相手と信頼関係をつくり、世界観を理解する。

 「相手」の悩み、「相手」の目標、「相手」の考え方。影響力は常に「相手」からスタートする。

ステップ2:レバレッジを探り出す。

 人は「このためだったら頑張れる」という「レバレッジ」を持っている。ある人は「家族のため」かもしれないし、ある人は「名誉」のためかもしれない。

ステップ3:結果の出ないパターンを変える

 今どんなパターンに入っているのかを理解しよう。特に、姿勢や表情のパターンを変えてあげるだけで、気持ちはグンと軽くなる。

ステップ4:問題を解決可能に定義する。

 自分にはできない、というように捉えていたらものごとへのモチベーションは下がる一方だ。「これならできる!」と相手に思わせてあげることが大事。

ステップ5:解決に向けた選択肢を定める

 「正しい選択」かどうかはやってみないと分からない。どれだけ早く、小さな失敗をするかが鍵。そこからどれだけ早く学ばせてあげられるかがリーダーシップの秘訣。

ステップ6:うまくいく方法をクセ・仕組みにする

 時代は常に「仮説と検証」を求めている。だからこそ、うまくいった仮説は「クセ・仕組み」にしよう。マニュアルにしたり、他の人でもできるようにしよう。

ステップ7:セルフイメージを変える

 部下の「わたしはこれくらいの人」というセルフイメージを高めて上げよう。「このゴールを実現するのにふさわしい人物なんだ」と思わせてあげよう。人は、「信じている自分像」に合う言動を取りつづける。

法則3:毎日に「ビジョン」を登場させているか?

 「ビジョンが大事」「ミッションが大事」という言葉は、最近のビジネス書では繰り返し語られている。そして、人の感情のメカニズムからみても、仕事をやらされるよりは、「何のためにこの仕事をしているのか?」が分かる方が人はモチベーションが上がる。

 しかし、一度つくられても、色あせてしまうのが、世の中のビジョンのほとんどだ。「あれ? うちのビジョンは何だろう?」と思い出せない人がほとんどである。思い出せなければ、実現するのは夢のまた夢。毎日ビジョンに向かっていくためには、以下の2ステップを意識しよう。

ステップ1:ひと呼吸で言えるビジョンをつくる。

 ビジョンという壮大な未来像は、ほとんどの場合、難しい言葉でつづられている。筆文字で、額に飾るのが似合いそうな言葉がイメージされる。しかし、それでは、ビジョンは化石になる。生命がなくなる。

 ビジョンとは、部下やメンバーやあなたの背中が物語るものでなければならない。そのためには、ひと呼吸で言えるようなシンプルな表現をつくろう。額縁もあっていい、ただ、それは流通しない。流通するための「シンプルな表現」をつくろう。額よりもTシャツにプリントされるのが似合うぐらいがちょうどいい。

ステップ2:「わたしたちのビジョンが○○だから……」という言葉からはじめる。

 あなたの部下が、何かの仕事をするときに、それに取り組む理由は何だろうか? 「わたしたちのビジョンが○○だから、このプロジェクトを成功させよう!」とリーダーが発言すると、部下たちも「ビジョン」と「プロジェクト」の関係を意識するようになる。

 「仕方がないからこの仕事をしよう」ではなく、「うちのビジョンはこれからだから、この仕事をしよう」ビジョンとは「未来」のことだが、「今日を変えるもの」でなければならない。未来を変えるために、今日を変えていく人は、みなリーダーである。

著者プロフィール:池田貴将

早稲田大学卒。株式会社オープンプラットフォーム代表取締役。世界No.1コーチ アンソニーロビンズ「直伝」トレーナー。

大学在学中に渡米し、アンソニーロビンズ本人から指導を受け、そのノウハウを日本のビジネスシーンで活用しやすいものにアレンジ。

セミナーを開催すると、たちまち「ラクにすごい結果がでた」「説明が面白くて理解しやすい」と企業リーダーたちの間で評判になりファンやリピーターが急増した。今では経営者や実務家だけではなく、ビジネス作家やコンサルタントなどの「専門家」も多く参加するセミナーのトレーナーとして全国でも広く知られている。著書に『未来記憶』(サンマーク出版)がある。


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