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ダメ会議をやめたら会社が生まれ変わる!ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

企業の競争力の差はどこに一番出るんでしょうか? そう、「会議」です。 会議のルール、参加者のモチベーション、生産性が会社の業績に大きく関わります。ダメ会議を即刻とりやめ、新しく、劇的に生産性の高まる新しいミーティング技術を身につけてみませんか?

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会議の時間を15分にする

 人の集中力が持続するのはせいぜい15分から20分程度です。

 例えば、世界的に高いクオリティで知られるTEDのプレゼンテーション(18分が基本)、元Appleのエバンジェリストのガイ・カワサキが提唱するプレゼンの最適フォーマット(スライド10枚で20分以内)、子供が1つの遊びに夢中になれる時間(約20分程度)……。そのどれもが15〜20分の間に収まります。

 会議も同じです。集中して、成果を出すのであれば、15〜20分が最適です。会議後の情報共有や確認をする時間を入れても、30分が限度でしょう。それ以上やっても、思考能力は鈍くなる一方です。

 むしろ、短い時間に課題を押し込めることによって、人々は集中し、脳みそに汗をかき、創造的な作業にのめり込むことができるのです。

 一番、成果の出やすい集中できる時間を会議の基本ユニットにすえる、これが3S会議の時間の考え方です。

会議室ではなく、全員ホワイトボード前に立ってやる

 3S会議に必要なものはホワイトボードだけです。後は何もいりません。会議室もいらないし、立ってやるのでテーブルも椅子も入りません。参加者は全員ホワイトボードの前に立って、図で分類・分析し、図でアイデアをまとめます。テーマとなる問題を図で分類することで、問題の根っ子ともいえる「問題点」が発見でき、解決アイデアが生まれやすくなります。

 議論の流れを図示することで、議事録がなくても、議論のプロセスや全体像を誰もが一目で把握することができます。ホワイボードに図で整理することで、自然と論理的に物事を考える事ができ、無意味に感情的になることもなくなるでしょう。ちなみに、あの阿川佐和子さんの父親は、子供時代に彼女を叱るときに、わざわざホワイトボードに描いて、整理しながら、叱ったそうです。

それから「立つ」という行為はそれ自体が集中と健康につながります。人間は体のいろんな部位を使っている状態のほうが脳も活性化するのです。

米国の医療関連雑誌には「6時間座る人は3時間の人に比べて15年以内に死ぬ確率が40%増加する」というショッキングな記事が出ています。

図解で整理しながらの会議は、全体のしくみや構造を把握しやすい

 3S会議では、ホワイトボードに図でアイデアを整理していきます。

 前述したとおり、図解で情報を整理する最大メリットは、誰もが全体のしくみや構造が一望できるところです。複雑な議論も「モデル化(単純化)」することができ、問題の原因や注力すべきポイントなど本質的な議論がしやすいメリットがあります。

 モデル化とは言い換えれば「パターン化」。テーマが違っても、同じパターンで解けるという問題は非常に数多いのです。日頃から情報を図で整理している人たちは、どのように複雑なテーマでもシンプルに整理しなおすことができるのです。

著者プロフィール:永田 豊志

知的生産研究家、ショーケース・ティービー取締役COO。

リクルートをはじめ、多くの企業で新規事業の立ち上げを行ない、現在もIT企業の経営に携わるその経験をいかし、フレームワークや図解思考などビジネスパーソンの知的生産力を大幅に高める方法を執筆活動や社会人大学などの講演を通じて提唱している。著書に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』(ソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』『プレゼンがうまい人の図解思考の技術』(中経出版刊)、『思考の法則』『集中力メソッド』(かんき出版)などがある。


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