首都のハノイをはじめ、しゃれたカフェやショップが立ち並ぶホーチミン、街全体が世界遺産に登録されているホイアン、そしてベトナム中部にあるビーチリゾートのダナンなど、エリアごとに違った魅力を持つベトナムは、食の面でも多彩な国です。米粉を使った麺料理「フォー」に、ベトナム流のオムレツ「バインセオ」、柔らかめのフランスパンに肉やパテ、なます、香草などを挟む「バインミー」、寒天や果物、タピオカなど複数の具材を合わせて食べる伝統的なデザート「チェー」……。ここでは、都内で楽しめるベトナム料理の店を紹介します。
ベトナム料理・ビストロ オーセンティックは、浅草駅直結の浅草地下街にあるベトナム料理店です。化学調味料を一切使用せず、ハーブをたっぷりと使った身体に優しい料理を提供しています。注目はダナン発の「コムガー」(1380円)で、鶏肉をメインに20種以上の素材を閉じ込めたスープで炊き込んだ米と鶏肉を乗せたチキンライスです。近年はベトナム全土で食されていますが、ガックという栄養価たっぷりの果実で米を赤く色着けているのがダナン流。1月末までの限定メニューとなっています。同店に訪れるベトナム人客の9割は食べて帰るという中部フエの麺料理「ブンボーフエ」も忘れずに。カウンター7席のみとなっており、入店出来ない場合もあるので予約するのをおすすめします。
スタンドバインミーは、学芸大学駅から徒歩3分ほどの場所にあるベトナム料理店です。「体に優しいベトナム料理」をコンセプトに、無添加、無化調で作る、フランス料理をベースにした料理を提供しています。もともと、フレンチレストランでワイン担当スタッフとして働いていたことがあった店主は、自然派ワインの魅力を知ってほしいということと、大のベトナム好きが高じて、同店をオープンしました。おすすめは、ココナッツの香りが食欲をそそる「生米麺 大山鶏カレーフォー」。ダナン、ホイアンにあるレストラン、カリーリエンの「ブンカリー」からインスピレーションを受けたメニューで、もちもちの生麺はグルテンフリーの国産米を使用しているそうです。夜にはつまみ類も充実するので、店主のセレクトする自然派ワインとともに楽しみたい店です。
フォーティン トーキョーは、2019年3月、池袋にオープンしたベトナム、ハノイで人気のフォー専門店です。現地の1号店は創業45年の老舗で、人気店ながら、国外はおろかベトナムでもチェーン展開は一切なく、45年間門外不出の味でした。メニューは、「牛肉のフォー(フォーボー)」のみ。池袋店にも本国のオーナー、ティン(Thin)が開業前に来日し、素材やレシピを厳密にチェックした上で提供しているといいます。牛骨を8時間以上かけて煮込んだスープは濃厚で、もちもちの米麺、具材の牛肉やネギ、パクチーとも非常に調和します。客席に完備されている、ライムや調味料を使って自分好みの味にするのが同店のスタイルです。ライムは淡泊ながら、味わいがガラッと変わるのでぜひ試してみてください。
その他「東京、ベトナムレストラン5選」(では、日本では珍しいベトナム鍋の店など、ベトナム料理を楽しめる店を紹介しているのでチェックしてみてください。
著者プロフィール:タイムアウト東京 編集部
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