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» 2018年11月29日 08時05分 公開

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:大事なことだけシンプルに伝える技術 (1/2)

相手に動いてもらうために、どう自分のエネルギーを注入したらいいのだろうか?

[伊藤洋一,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。


『1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術』

 リーダーの中には、ロジカルに話もできるし、言うべき内容もあるのだけれど、いまいち話が届いていないように感じるという人もいるのではないでしょうか。そうした人に足りないのは、「デリバリー」、つまり相手にどうやって届けるかです。

 相手に伝えるために大事なのは、話し方だけではありません。姿勢、立ち居振る舞い、意気込み、顔つき、目つき、声の出し方、間のとり方など、全ての要素をフルに活用しながら、聞き手を動かしていくのです。

 いくら準備したストーリーがいい内容であったとしても、資料が分かりやすかったとしても、自信がなさそうで、相手の目を見ず、ぼそぼそと話せば、聞き手は、この話を信用していいのだろうかという気になるでしょう。

 もちろん、聞き手が「この話し手はきっと話が上手ではないから、歩み寄って、足りない言葉は自分の頭で補って理解してあげよう」と思ってくれればいいのですが、それを聞き手に委ねるわけにもいきません。普通に聞いても伝わるように、こちらから「聞き手に自分のエネルギーを注入し、動いてもらう」必要があります。

 では、相手に動いてもらうために、どう自分のエネルギーを注入したらいいのでしょう。先ほど述べた「超一言」のキーワードで表現すると、私は「ライブでダイブ」を心掛けています。

 ミュージシャンはライブ(コンサート)やりますよね。あの感じでいきましょうよ!ということです。ミュージシャンはライブで、自分たちの曲やメッセージに合わせた身振り、アクションをするでしょう。私たちも同じように、自分の伝えたいストーリーやメッセージに合わせて演じましょうといいたいのです。

 彼らは音楽という手段で表現をする。私たちはビジネスという手段で表現をする。手段は違えども、人に何かを表現し、受け止めてもらうことでは同じなのです。ですから、人前で伝える時にも、ちゃんと表現者として振る舞いましょう。

 日本では、幼少期より、人前で何かを表現する機会が諸外国に比して相対的に少なく、また、「自分の思いを伝える」ことに気恥ずかしさを覚える人が多いように感じます。もちろんこれは人それぞれで、環境によっても違いはあるでしょうが、いまだに公的な学校教育は、何かを吸収することに力点が置かれているようですし、「表現する」機会が多いようには思えません。

 その結果、なるべく表情も変化させず、身振り手振りもせず、淡々と、謙虚に、少々恥ずかしげに話そう、というプレゼンばかりになります。逆に特別なことはわざとらしさを生むからしないほうがいいとさえ考えているのではないかと思えてしまいます。TEDなどでは欧米のビジネスパーソンのすてきな、ドラマティックなプレゼンがたくさんあるのですが、ああいうプレゼンは、私は関係ないのだ……と思っているのではないでしょうか。

 もちろん、無表情で、体も動かさずに、抑揚なく話すことが、相手を動かすうえで必要であればそうすればいいのですが、普通は違います。やはり、立ち方、身振り手振り、発声、間合い、視線など、相手に自分の思いが一番刺さるよう、自分ができる全ての要素をフルに生かして、相手にプレゼンを届けたほうがいいと私は考えます。

 要は相手が動くために、やれることは全てやろう、演じたほうがいいことは演じればいいのではないかということです。ライブの気持ちで、相手に訴えかけてみましょう。

聞いている人の中に入っていく

 ではライブでダイブ、の「ダイブ」とは何か。これは、特にプレゼンでの話ですが、「ライブ」から、さらにもう1歩踏み出してみよう、ステージの上で演じるだけじゃなくて、観客席までダイブしちゃいましょう。例えば、講演などで、演台に手をおいて微動だにせず話をするのと、演台から離れて客席に近づいていくのと、どちらが臨場感がありますか。ライブでいえば、観客席にダイブしたほうが観客は沸くのです。

 もちろん、実際にステージから客席に飛び込むということが効果的な場合もあれば、それはさすがに望まれていない場合もあるでしょう。そういう時でも、精神的には聞き手に飛び込んでいって、距離を縮めようとするほうがいいのです。

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