東京株式市場で5日、日経平均株価が史上最大の下げ幅を記録したが、「影響はない」と冷静に受け止める企業が6割超に上ったことが、東京商工リサーチが行った企業アンケートで分かった。一方で、「経営にマイナス」と回答した企業は26.0%で、大企業で株価下落を懸念する傾向が強かった。
東京株式市場で5日、日経平均株価が史上最大の下げ幅を記録したが、「影響はない」と冷静に受け止める企業が6割超に上ったことが、東京商工リサーチ(TSR)が行った企業アンケートで分かった。一方で、「経営にマイナス」と回答した企業は26.0%で、大企業で株価下落を懸念する傾向が強かった。
調査は8月7日から13日まで、インターネットを通じて行われ、2614社から回答を得た。株価下落について「影響はない」としたのは全体の62.5%にあたる1636社で、「経営にマイナス」と回答したのは26.0%(681社)だった。
企業の規模別にみると、「マイナス」と回答したのは資本金1億円以上の大企業が36.8%、中小企業は24.8%で、12.0ポイントの差があった。TSRでは「非上場の中小企業は、株価下落の影響をさほど懸念していないようだ」としている。
「経営にマイナス」の回答理由としては、「景気減速感から受注が減少する可能性がある」が8割(76.4%)に上り、「景気減速感から設備投資を抑制する可能性がある」も約3割(29.6%)と、景気減速による受注減を懸念する回答が最多だった。
産業別で受注減の可能性が最も高かったのは「農・林・漁・鉱業」(87.5%)で以下、「小売業」(86.2%)、「製造業」(86.1%)、「卸売業」(81.8%)、「情報通信業」(80.0%)と続いた。一方、最も低かったのは「サービス業他」の64.0%だった。
TSRでは今年度の株式市場について、「海外の金利や景気動向、中東やウクライナ情勢などの影響で不安定な状況が続き、為替も不安定」とした上で、「株価下落を景気の先行き指標として、不安を抱く企業が多い」と分析。その上で「受注減や設備投資の抑制を懸念する回答が目立った」としている。
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