今回は、東京都内にある銭湯に描かれている銭湯富士を紹介します。レトロなお風呂屋さんから、スーパー銭湯さながらの近代的な銭湯まで、個性が光る雄大な富士の姿に、心身ともに癒されること間違いなしです。
創業大正5年、瓦屋根の堂々たる千鳥破風が出迎えてくれる東日暮里にある「帝国湯は、ディープな銭湯文化が育まれてきた東東京を代表する1軒です。男湯と女湯にまたがる大きなペンキ絵は2009年に他界したペンキ絵師、早川利光氏によるもので、彼の描く銭湯富士を観ることができるのは都内ではここだけ。早川氏の持ち味であるダイナミックな波しぶきと雄大な富士山を堪能しましょう。
2011年にリニューアルオープンし、温泉街の旅館のような外観が通りがかりの目を引く千駄木にある「ふくの湯」には、丸山清人による鮮やかな富士山が薬湯の「弁財天」に、人口ラドン温泉の「大黒天」には中島盛夫による赤富士がそれぞれ描かれています。ペンキ絵の下には、緻密に描かれたタイル絵の松も施されています。
年末年始には屋根全体を覆うイルミネーション、初夏には30匹あまりの鯉のぼりが上がるなど、個性派銭湯としてその名が知られている高円寺にある「なみのゆ」浴室壁面いっぱいに広がるイラスト風のペンキ絵は、2011年に丸山清人と中島盛夫、田中みずき(制作当時は見習い)の共同で描かれた合作で、地平線が4本もあるという、型破りなデザインになっています。
この他にも「東京、銭湯富士10選」では、東京の貴重な文化遺産とも呼ぶべき、美しい銭湯富士の数々を紹介しています。青富士、赤富士、タイル富士など、銭湯富士目当てに風呂屋巡りをするのもいいのではないでしょうか。
著者プロフィール:タイムアウト東京 編集 五十嵐淳
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