三重県四日市のご当地グルメ、とんてきをご存知でしょうか。洋食屋のポークソテーとどう違うのかと思う人もいるかもしれませんが、一般社団法人 四日市とんてき協会が運営するTONTEKI.COMでは「ソテーした厚切りの豚肉である」、「黒っぽい色の味の濃いソースが絡められている」、 「にんにくが添えられている」、「付け合わせは千切りキャベツが主である」の4つを四日市とんてきの定義として上げています。今回は、B-1グランプリへの出場などを機に、全国的に市民権を得つつあるとんてきの魅力を紹介します。
浅草橋の住宅街にひっそりと佇む「グラシア」は、四日市市出身のオーナーシェフが腕を振るう食堂酒場です。とんてきは、この店で唯一定食として提供される看板メニュー。丁寧に焼き上げられた国産ブランドポークのリブロースは、絶妙な焼き加減で、ほんのり赤みが残され、驚くほどに柔らかいです。ソースは見た目に反してさらりと控えめな味わいで、肉そのものの甘みが感じられるはず。
渋谷の「東京トンテキ 」は、東京にとんてきを広めた立役者と言えるお店です。若者を中心に店はいつも満席で、行列ができることもしばしば。四日市のとんてきをベースにしながらも、肉を柔らかく仕上げるため、低温のラードの中でじっくりと火を通すなど、独自の調理法を用いた完成度の高い一皿です。数十種の素材を使用し熟成させたソースは、ご飯との相性抜群。
四日市スタイルのとんてきではないですが、ぜひ紹介したいのが、池袋にある豚肉料理専門のバー「ブーミン」。豚肉は埼玉県の農家から毎日届く「日高豚」を使用しており、「トンテキ」は分厚いカットながら柔らかくジューシー。オイルベースのソースは濃厚だが、たっぷりとのったケッパーの酸味で爽やかさがプラスされています。ガーリックトーストと合わせて食べるのがおすすめです。
「東京、とんてき5選」では、豚肉の新たな美味しさを発見するべく、とんてきを提供する東京のお店を紹介しているので、こちらも是非チェックしてみてください。
著者プロフィール:タイムアウト東京 編集 五十嵐淳
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