ならなくていい病気は誰でも避けたいもの。骨に良い食材をとり、過度のアルコール摂取を控え、適度な運動で骨粗しょう症は防げる。
人の身体は骨格という骨組みで支えられています。加齢に伴い、カルシウムなどのミネラルや蛋白質の含有量が下がり、骨の強度が低下した状態は骨粗しょう症と呼ばれます。
骨粗しょう症の発症には体質よりも環境因子の影響が強いといわれています。環境因子とは、カルシウム摂取不足、運動不足、ビタミンDの摂取不足、アルコールの多飲、糖尿病、副腎皮質ステロイド剤の服用、女性の場合には閉経にともなうエストロゲン低下などです。
骨粗しょう症は人口の老齢化に伴い、確実に増加しています。最大の合併症は大腿骨頚部骨折、腰椎圧迫骨折で、いわゆる「寝たきり老人」になる大きな原因となっています。このような事態を未然に防ぐためには、検診で骨密度検査を行い骨強度が低下している人に注意を促すことです。早期に発見し食事や運動などに関する生活指導を行うこと、すなわち骨のアンチエイジングが重要です。
わたしたちの調査ではエグゼクティブの方々の骨密度が同年代者に比べて約15%高いことが分かっています。これが厳しい競争社会を生き抜く秘けつなのかもしれません。文字通り骨太な人生を送っているわけです。
アンチエイジングドックでは骨密度検査を基に骨年齢を評価します。「あなた(実年齢68歳の女性)の骨年齢は54歳です」といった場合、「あなたの骨密度は54歳の人の平均的骨密度に相当します」という意味です(図1)。医療機関では微弱X線を用いた精密機器にて測定しますが、検診では超音波法という安価で簡便な機器でも十分でしょう。女性では50歳前後の閉経期より女性ホルモン分泌が下がり、骨密度も急激に低下します。女性はもともと男性よりも骨密度が低く、寝たきりに至る割合も高いので、女性エグゼクティブもくれぐれも注意が必要です。
実際の年齢(実年齢)に比べて骨年齢を7割くらいに若く保つことが重要です。そのままの生活を続けると骨密度は低下するばかりなので、骨年齢が若くない人は生活習慣の改善が必要です。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授