Googleが10月4日に開催したイベントの発表内容を時系列に紹介する。ハードウェア5種が発表されたが、中心にあったのは同社の人工知能アシスタント「Googleアシスタント」であり、同技術のサードパーティーへの開発キット提供も発表された。
米Googleが10月4日(現地時間)にサンフランシスコで開催した「Made by Google」と題したイベントで発表されたこと(と発表されなかったこと)を時系列にまとめる。
会場はフィッシャーマンズワーフのギラデリスクエア内の比較的小さなホール。メディア関係者のみを集めたイベントだった。
まずはGoogleのサンダー・ピチャイCEOが登場し、「時代はモバイルファーストから人工知能(AI)ファーストに移行した」という持論を語り、AI搭載アシスタント機能「Googleアシスタント」について説明した。
同社の人工知能研究の結果、画像認識、機械翻訳、テキストの音声読み上げ機能などの品質が向上しているという。音声読み上げでは、ディープラーニングによりかなり自然になっており、ユーザーは様々な声質を選べるようになるという。将来的には感情のこもった(ような)話し方になるとピチャイ氏は語った。
ピチャイ氏に続いて登壇したハードウェア担当上級副社長、リック・オステルロー氏が、Googleアシスタントをプリインストールする初のGoogleオリジナルスマートフォンとして「Pixel」および「Pixel XL」を紹介した。
製品管理担当副社長のブライアン・ラコウスキ氏によるPixelのデモでは、Pixel独自のスキン「Pixel Launcher」、すぐに起動する「Googleアシスタント」、動画撮影で高度なスタビレーション機能を発揮するカメラ性能などが紹介された。
同端末は台湾HTCが製造しているという情報だが、イベントではHTCの名は全く出なかった。
米国、オーストラリア、カナダ、ドイツ、英国で同日予約開始、11月発売で価格はPixelが649ドルから、Pixel XLは769ドルから。日本での発売は未定だ(詳細記事)。
「Daydream View」はVR担当副社長のクレイ・ベイバー氏が紹介した。「ヘッドセットは顔に直接装着するものだから」という理由で布製にしたという。また、メガネをかけたままでも装着しやすいようになっていると説明した(本人もメガネ男子)。
価格は79ドルで、11月に米国で発売の予定。日本での発売は不明だ。詳細は別記事。
「Google Wifi」「Chromecast Ultra」「Google Home」はマリオ・ケイロス副社長が簡単に紹介した。
Google Wifiは家庭用無線ルータ。複数設置することでメッシュネットワークを構築できる。価格は1台129ドル、3台パックは299ドル。米国では12月に発売だ(日本では不明、別記事)。
今回のイベントで、唯一日本での発売が確定(時期は未発表)しているのが「Chromecast Ultra」だ。スマートフォンなどの動画やゲームをテレビ画面に映し出す端末「Chromecast」の上位モデルで、価格はChromecastの約2倍の9720円(税込み)。ストリーミング速度も約2倍という。うわさでは4K対応とのみ報じられていたが、HDR、Dolby Visionもサポートする。
米国では11月発売だ(別記事)。
音声アシスタント機能搭載の無線スピーカー「Google Home」も129ドルで11月の発売(日本での発売予定は不明)。
Googleアシスタントを搭載し、音声での質問に音声で答える。Google Cast搭載でGoogle Play MusicやSpotifyの音楽をストリーミングでき、スマートフォンなどのコンテンツをキャストすることも可能。また、Chromecastを接続したテレビや、Google Homeに対応するサードパーティー製家電を音声で制御できる(別記事)。
Amazon EchoでUberの配車が可能なのは、Alexaに機能を追加する「Skills」という開発キットがあるからだ。Googleは同様のキットを「Actions on Google」として12月に公開する。サードパーティーはこれを利用することで、自社サービスをGoogleアシスタントによる操作を可能にする。また、Assistant SDKでサードパーティーのハードウェアにGoogleアシスタントを搭載できる。
事前のうわさのうち、AndroidとChrome OSの統合(Andromeda)、中国Huawei製「Nexus 7」(仮)、Android 7.1は発表されなかった。
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