サイバー攻撃が拡大したのは、手段そのものが劇的に変化したわけではなく、第三者が攻撃を手助けして収益を得る「ビジネスモデル」が構築されたことが大きい。
アサヒグループホールディングス(HD)は27日、サイバー攻撃で191万件の個人情報が流出した可能性があると発表した。サイバー攻撃による被害は相次いでおり、企業や公的機関は対応を迫られている。情報セキュリティーが専門の近畿大・柏崎礼生(ひろき)准教授は、「完全防御」には限界があるとし、被害を受けることを前提に対策を取るべきだとし、以下のように訴える。
サイバー攻撃が拡大したのは、手段そのものが劇的に変化したわけではなく、第三者が攻撃を手助けして収益を得る「ビジネスモデル」が構築されたことが大きい。攻撃ノウハウなどを提供する「ランサムウエア・アズ・ア・サービス(RaaS)」やハッキング商材の普及で、技術の低い攻撃者でも参入しやすくなった。
ビットコインに代表される暗号資産(仮想通貨)などの足のつきにくい決済手段の登場が、ハッキングを腕試しから金もうけのビジネスへと変質させた。世界中の脆弱な企業を機械的に洗い出し、攻めやすい相手を選ぶのが一般的な手口だ。
だが、企業側がネットワークを活用した業務の利便性とセキュリティー対策を両立させようとすると莫大(ばくだい)なコストがかかる。完全防御を求める「ゼロリスク信仰」は現実的ではない。
地震などの自然災害と同様にサイバー攻撃の対策と訓練を定期的に行う必要がある。被害を受けることを前提に、事業継続計画(BCP)とデータのバックアップを用意し、復旧訓練を実施するべきだ。(聞き手 桑島浩任)
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明治学院大学 経済学部准教授