成田空港は令和11年3月を目標に、滑走路の新増設で年間発着枠が大幅に拡大する。ただ、航空貨物量の増大も見込まれ、人手不足が予想される「第二の開港」を見据え、新たな自動物流システムの導入で省力化を目指す。
千葉県と成田国際空港会社(NAA)は15日、成田空港などで航空貨物を運ぶ自動運搬車両の実証実験を始めた。成田空港は令和11年3月を目標に、滑走路の新増設で年間発着枠が大幅に拡大する。ただ、航空貨物量の増大も見込まれ、人手不足が予想される「第二の開港」を見据え、新たな自動物流システムの導入で省力化を目指す。
実験は、成田空港と周辺の公道を利用して今年度末まで実施する。NAAは「労働力不足の解消は喫緊の課題。実験は成田空港を起点とした自動物流の第一歩」と位置付けている。
具体的には、5種類の自動運搬車両が順次、物流専用レーンで走行試験を繰り返す。起伏があったり、トンネル内で通信環境が不安定だったりする環境下でも、安定して走行できるかを検証した上で、実際に導入可能かを見極める。
この日は自動運搬車両のうち2種類の車両のデモンストレーション走行が報道陣に公開された。自動走行が難しいというトンネル内での走行安定性を検証するため、トンネル内の壁面に一定間隔で設けた「反射体」を目印に、車両のセンサーが走行位置を確認。誤差を自動補正する技術の安定性などを確認した。
実験に先立つ式典で、県の熊谷俊人知事は「成田空港の物流効率化、高度化の中核事業として期待している。成田空港と羽田空港を結ぶ貨物搬送にも活用したい」と述べた。NAAの藤井直樹社長は「(物流を)自動化するという野心的な取り組みだ」と、早期導入に意欲を示した。
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