直属の上司が最高財務責任者(CFO)になったが、このCFOはITにあまり関心がなく、何も干渉してこない。この先、どう付き合っていけばいいのか?
わたしは現在、年商10億ドル規模の企業でIT部門のディレクターを務めています。直属の上司は最高財務責任者(CFO)ですが、このCFOはITにはあまり関心がないようで、何も干渉せずに、すべてをわたしに一任してくれています。そのこと自体に不満はないのですが、問題も2点ほどあります。1つは、彼にはわたしを戦略パートナーとして扱う気がないように思える点です。もう1つは、わたしにはビジネス部門との関係構築のための指針を示してくれるような指導者、つまりメンターが社内にいないという点です。何かアドバイスをいただけますか?
あなたの行く手には、厳しい困難が待ち受けていると言えそうです。CFOにレポートするということは、大半のCIOにとって、つまずきの要因となり得ます。なぜなら、そうした指揮系統では、IT部門が公平に評価されないケースが少なくないからです。戦略パートナーと見なしてもらうためには、事業戦略の策定に加わる必要があります。ただし、「金が物を言う」というのも確かですので、販売など基幹業務にかかわるシステムの性能を強化するなど、売上高の拡大とコストの削減を果たせる方法を見つけるようにしてください。事業価値を示せる綿密なプロジェクトを立案し、それをCFOや販売担当の幹部に売り込んでみましょう。
自分の策定したITプランをこれまでとは違う方法で提示してみてください。「自分がCFOの立場であったなら、どのような評価を下すだろうか」といったことを、プロジェクトごとに具体的に考えてみるのです。どんなテーマであれ、財務的な側面と技術的な側面の両方から考察し、CFOの立場になって考えてみるようにしてください。その上で、メンター探しにも取り掛かりましょう。また、社外で優れたリーダーシップを育成するためのコースを受講してみるのもいいでしょう。社内にも、各分野で誰か尊敬できる人はいませんか? そうした人たちに助言を求めてみるのもいいでしょう。ただし、CFOに対する不満を訴えるのはやめておきましょう。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授