日本の経営層の意識は世界より3年遅れている――2008年にCIOが抱える課題について、ガートナーが調査結果を発表した。
ガートナー ジャパンは3月19日、CIO(最高情報責任者)が抱える2008年の課題を調査した「ガートナーEXP CIOサーベイ」の調査結果を発表した。
日本および世界のCIOが抱える課題の1位は「ビジネスプロセスの改善」だった。経営層の意識は、IT機能や業務処理サービスを提供する開発・運用担当者から、全体的に見るプロセスマネジメントの責任者に移っているという。同項目は世界において4年連続1位だが、日本では初の1位となった。ガートナーは「日本の経営トップのCIOやITへの意識は世界より3年程度遅れている」と分析している。
CIOが優先する技術について、日本は「顧客へのセールスおよびサービスのための技術」が1位だったが、世界では10位以内に入っていない。世界では3年連続で「ビジネスインテリジェンス」が1位となっている。安くて質の良い製品を提供する「製品重視」の考え方に加え、顧客や製品の情報分析が望まれている。
CIOが優先する戦略について、日本では「ITガバナンスの改善」が1位となった。同項目は世界では7位だったことから、J-SOX法対応への意識が表れた結果となった。ほかの項目は日本と世界で上位5項目でほぼ同じ回答となり、戦略面では世界に遅れをとっていないことが明らかになった。
同調査は、2007年10〜12月に実施。世界33カ国、1500人以上のCIOの回答を得た。回答者が所属する組織のIT予算の合計は約1320億ドル以上。日本からは28人のCIOが回答した。日本企業のIT予算の合計は約5500億円となった。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授