1000兆円の借金大国日本はアテにできるのか。現在繁栄している企業でも、約束された将来はない。国も会社もあてにならない時、最後に頼れるのは自分。自分にはどんな価値があるのか。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
2012年の初頭にあたり、人生を見直す人も多いだろうと思います。それでなくても、昨年は震災や原発事故、欧州信用不安、タイの洪水などさまざまな予期せぬ事件や事故が起こりました。先が読めない将来に不安を感じた人も多いと思います。
昨年末に出版した拙著「人生の大問題を図解する!」(光文社)では人生の重大事の中から、「お金」「語学力」「仕事」「家族」「思考力」という5つのテーマで衝撃的かつ客観的なデータや人生設計のためのヒントをいくつか紹介しています。
今回はそのなかから重要なポイントだけをピックアップしました。読者の皆さんのライフプランを見直し、後悔しない人生を送るための手助けになれば、と願っています。
今回のテーマは「どうやってお金持ちになるべきか」です。
なんせ、今や日本政府の借金は1000兆円です。資産もありますが、借金のほうが圧倒的に多いため、なんと500兆円の「債務超過」です。これが企業であれば、信用ゼロ、もう借金できない状態です。
ところが、日本全体としてみれば、個人の資産1500兆円の多くが銀行や郵便貯金経由で日本の国債を支えています。政府としては債務超過だが、国全体としては問題ない、そんなバランスシートなのです。だから、こんな状態でも円が強いし、欧州のような信用不安にならないわけですね。
でも、これってすでにわれわれの銀行預金や郵便貯金が担保にとられているようなものじゃないですか? こんな日本というプラットフォーム、将来的にアテにできるでしょうか?
さらにどんなに現在繁栄している企業でも、約束された将来というものはないのです。
国税庁(2005年調べ)によれば日本の全法人数約255万社の内、設立5年で約85%の企業が消え、10年以上存続出来る企業は、わずか6.3%、設立20年続く会社はさらに少なく0.3%だそうです。そういう意味では100年続く企業は、本当に稀少な存在ですね。
国や企業に永遠などという言葉はないのです。すべてのものは、それがどんなに確固たるものであっても、人間同様に生まれ、そしていつか死ぬ運命にあります。製品もサービスもすべて同じです。例外はないのです。
最終的には、自分に自信があり、どんな国でも、どんな仕事でも自分なりに成果を生み出せる自信のある人は将来に不安を覚えません。自分の依存しているプラットフォーム(国、企業、特定のビジネスモデル、ルール、コミュニティなど)が崩壊すると、自分の人生まで崩壊してしまう人は、先の見えない昨今、大変不安な日々を送っているかもしれません。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授