しおれた植物のように活気のない、悲惨なプレゼンテーションを行っていないだろうか。映画「ジョーズ」は始まってわずか2分で、観客を引き込んでいく。目指すのはこれである。
この記事は、洋書配信サービス「エグゼクティブブックサマリー」から記事提供を受け、抜粋を掲載したものです。サービスを運営するストラテジィエレメントのコンサルタント、鬼塚俊宏氏が中心となり、独自の視点で解説します。
この要約書から学べること
スピーチワークス社の代表であるジョーイ・アッシャーは、人前で話をする方法をビジネスパーソンに教えています。コンパクトな本書の中でアッシャーは、素晴らしいプレゼンテーションを行うためのテクニックを紹介しています。
その中には、例えば、プレゼンテーションの後ではなく最中に積極的に質問を受け付けたり、3つの要点のみを繰り返したりするなど、常套手段とは反するものがあります。しかし、アッシャーの教えるプレゼンテーションの方法は有益なものであり、聞き手の興味を引き付けるプレゼンテーションを行うためのステップ(リハーサルから質疑応答まで)を説明しています。
プレゼンテーションを行わなければならない人は、アッシャーのとても有益なアドバイスの詰まった本書を読むことで、大いに助かるはずです。自信を持って堂々と、舞台に上がれるようになるでしょう。
「プレゼンテーション」は、ビジネスマンにとって 顧客獲得のための大きなチャンスともいえる場所です。 そこで、顧客から高い評価を得て、業務を受注することができれば、会社への利益貢献にもつながり、自分自身の会社での次のポストも約束されることになるかもしれません。しかし、逆だったら……。
プレゼンのために準備した時間がすべて無駄になり自分の成績も上がることはありません。それ故にプレゼンテーションでは失敗は許されないのです。しかしながら、多くのプレゼンテーションを見ていると、「本当にそれで良いのか?」と的を射ないものが多々あります。
ただただ時間を浪費しているだけ、そんなプレゼンでは仕事を受注などとても難しい話だと思います。あなたのプレゼンテーションはどうなのでしょう? 「今一つどのようにしたら良いか分からない」「自信がない」といった人も多いことと思います。
本書「素晴らしいプレゼンは15分で終了する」ではプレゼンテーションでありがちな失敗を上げながら何が悪いのかを解説し、顧客を納得させる素晴らしいプレゼンテーションのノウハウをあますことなく網羅しています。だらだらと時間をかけるのが良いというわけではありません。本当にたった15分あれば素晴らしいプレゼンができるのです。そのためにはどんな準備をすることがたいせつなのでしょうか? 知りたいと思いませんか?そう思ったら…是非ここから先を読み進めてください。
ビジネスパーソンのほとんどが、しおれた植物のように活気のない、悲惨なプレゼンテーションを行っています。彼らのスピーチは要領を得ない上にくどく、聞き手に何の印象を与えることもできません。また、聞き手が抱える問題に取り組むこともできません。
さらに、比ゆ表現やたとえ話などの興味を引くような要素を織り込むことをせず、無関係な情報や膨大なパワーポイントの資料でプレゼンテーションを肥大化させてしまいます。また、スピーチを終えた後に質疑応答のための時間を十分に取ることをしません。
もしかして、こんなことあなたには心当たりがありませんか? もしそうなら、何が悪いのでしょう?
効果的なプレゼンテーションを行うには、全体の時間を15分以内に抑えてください。スピーチに7分、質疑応答に8分です。そして、まるで親しい友人と夕食を取りながら興味深い話をする時のように、情熱的な話し方で話してください。古いパワーポイントのスライドなど、以前も使用した資料の使いまわしは止めましょう。自分自身と聞き手の関心を引くことのできる新しい資料を用意してください。
プレゼンテーションを15分以内に収めるには、例えば「まず、始めるに当たり、少し背景をご説明させて頂きます」などといった、特に何の情報も提供しない不必要なフレーズは使わないでください。聞き手がすでに知っている情報を再度伝える必要はありません。これから行うプレゼンテーションは聞き手にとって有意義な形で役立つものであると伝えながら、聴衆のすべての人々に資料を提供することが重要です。
大切なこと、それは簡潔に! 明確に! です。たった15分のプレゼンであれば、無駄なことは一切省くことが必要とされます。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授