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» 2022年03月17日 07時07分 公開

40代 「進化するチーム」のリーダーは部下をどう成長させているかビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)

リーダーの役割は、チームを強くすることではなく、自ら進化するチームを作ること。どうすればいいのか。

[中谷彰宏,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


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1対多から、1対1の関係に。勤務時間の長さで評価できない時代に

『40代 「進化するチーム」のリーダーは部下をどう成長させているか』

 強いチームは、チームが自ら進化するチームです。

 リーダーの役割は、チームを強くすることではありません。自ら、進化するチームを作るのが、リーダーの役割です。

 新しい時代になって居心地が悪いのは、顔を合わせる機会が少なくなったことです。

つながりの希薄感が生まれたのです。これはリーダー側にも、現場のスタッフや部下の側にもあります。

 より不安を大きく感じているのは、今まで顔を合わせて部下を見張っていたリーダーの側です。上司は、「リモートワークで部下は本当にきちんと仕事をしているのか」と心配します。

 今まで部下が遅くまで会社に張りついていたのは、「上司がいるところにいないと、自分が仕事をしていないと思われるんじゃないか」という不信感があるからです。

 両者の不信感がベースにあるのです。

 結局、働き方改革とは時間の捉え方の改革です。労働時間でその人の働きを評価する時代が、終わりました。今まではアルバイトから正社員になり、時給から給料になっても、「何時間で」という時給と同じ感覚で仕事をしていました。

 本来、付加価値を生み出す仕事に関しては、「何時間働いたから」というのは関係ありません。

 アーティストの芸術作品で、「この作品に何時間かけたんです。だから評価してください」と言うのはおかしいです。お医者さんが手術をする時に、「この手術は何時間かけたからいくらです」と言い方はヘンです。

 むしろ時間がかかるのはマイナスです。

 荷物を運ぶ時は、時間を短くすると値段が高くなります。電車で言うと、特急料金がかかるのは速いからです。「長くかかった分、料金を多くいただきます」というのは逆の考え方です。

 時間に対しての捉え方が変わったのが、働き方改革なのです。今まで時間しか軸がなかったのは、会社にいる人たちが全て同質な存在だったからです。同質の人がいる場合においては、みんなが同質の働き方をしています。その人たちを評価する時は、長い時間働くと「あの人は頑張っているね」となります。

 付加価値を生み出す異質の人たちが集まってチームになると、同じ時間で評価することはできなくなります。「何時間残業したから」という評価がなくなってしまったことが、今、働く現場での居心地の悪さになっています。

 結局、リーダーと部下の関係が、1対多から1対1に変わったのです。それによって、一人一人の部下に対して、評価する基準や育成する基準、接し方も変わります。リーダーは一人一人の部下に対して接し方を変える必要があります。新しい時代は、1対多の部下との接し方では通用しません。

 会社に来たい人もいれば、会社に来たくないという人もいます。リーダーは、それぞれの部下に対して違う接し方をすればいいのです。

変えていいのは、手段。変えてはいけないのは、目的。

 時代が変わる時に、リーダーが変えていいのは手段です。変えてはいけないのは、目的です。これを逆にしないことです。

 例えば、「こういうことをわれわれはチームの中でしていこう」という会社の目的があります。そこで、「密になってはいけないから、コミュニケーションをとるのもリモートでしましょう」と言うのは、手段を変えているだけです。

「何もできなくなった」ということはありません。今までの手段がとれなくなったのが、今の時代です。特に変革が起きた時は、「AがダメならB」「BがダメならC」という形で手段を変えます。

 間違ったやり方は、1つの手段がとれなくなった時に目的を変えることです。1つの手段にこだわり、「その手段でできる目的は何か」と、目的を変えていこうとすると、軸がブレブレになります。

 軸は、手段ではなく目的にあります。

 リーダーは「手段のプロフェッショナル」であることが求められます。プランAがダメならプランB、プランC……と、どんどん切りかえていけるのがプロフェッショナルです。

 例えば、映画の話をしたい時に、

 「○○という映画を見た?」

 「それ見てないんですよ」

 「この話をしたいんだけど、見に行ってもらわないと困る」と言ってしまうのは、映画のプロではありません。

 「じゃ、どんな映画を見た?」

 「○○という映画です」

 「じゃあ、その映画の話をしよう」と対応できるのが、映画のプロです。

 「どこのホテルに行けばいいですか」と相談された時に、「○○のホテルがいいよ」とすぐ答えるのは、ホテルのプロではありません。自分の好きなことを言っているだけだからです。

 「どういう目的で行くんですか」と聞くと、

 「サービスの勉強に行きたい」

 「リラックスしたい」

 「発想を手に入れたい」と、これだけで3つに分かれます。

 それぞれの目的に合わせて、

 「サービスの勉強をしたいなら○○のホテルがいいですよ」

 「リラックスしたいなら、△△のホテルがいいですよ」

 「発想を身につけたいなら、××のホテルがいいですよ」と、手段を変えていけるのが本当のプロフェッショナルです。

 大体しくじるのは、自分の中で手段と目的の区別がつかなくなる人です。往々にして起こりがちなのは、いつの間にか手段を目的と勘違いすることです。

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