富岳は4位維持 トップ3は米国独占、世界スパコンランキング 影を潜める中国

スーパーコンピューターの計算速度を競う世界ランキング「TOP500」が13日発表され、理化学研究所が運用する「富岳」は4位を維持した。首位から3位までは、前回と変わらず米国勢が独占した。

» 2024年05月14日 09時05分 公開
[産経新聞]
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 スーパーコンピューターの計算速度を競う世界ランキング「TOP500」が13日発表され、理化学研究所が運用する「富岳」(神戸市)は4位を維持した。首位から3位までは、前回と変わらず米国勢が独占した。

スーパーコンピューターの世界ランキングで4位を維持した「富岳」(南雲都撮影)

 ランクはスパコン関連の国際会議の開催にあわせて約半年ごとに発表される。TOP500は高速計算を長時間安定して実行できる総合的な性能を示す。米オークリッジ国立研究所の「フロンティア」は2022年5月からトップを維持しており、計算速度は毎秒120京6000兆回(京は1兆の1万倍)。富岳は同44京2010兆回。

 2位は前回と同じく米アルゴンヌ国立研究所の「オーロラ」だが、計算速度が同101京2000兆回と、前回の同58京5340兆回から大幅にアップグレード。同機はまだ試運転段階で、完成時の計算性能はさらに上がるとみられる。

 1秒間に100京回以上の計算ができる「エクサ級」としてTOP500に登録されたマシンは、フロンティアに次いでオーロラが世界で2番目となる。ただ、中国には、同ランクに登場していない複数のエクサ級が存在していることが確実視されている。

 一方、今年4月に稼働し、国内2位の性能を持つ東京工業大の新スパコン「TSUBAME4.0」(横浜市)は31位だった。

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