産業技術総合研究所(産総研)のAI(人工知能)開発向けスーパーコンピューターが刷新され、20日に一般向けの提供が始まった。特に生成AI向けの計算処理では理化学研究所のスパコン「富岳」より大規模な計算が可能とされ、日本におけるAIの研究開発を牽引すると期待される。
産業技術総合研究所(産総研)のAI(人工知能)開発向けスーパーコンピューターが刷新され、20日に一般向けの提供が始まった。特に生成AI向けの計算処理では理化学研究所のスパコン「富岳」より大規模な計算が可能とされ、日本におけるAIの研究開発を牽引すると期待される。
一般提供が始まったのは、千葉県柏市で稼働するスパコン「ABCI3.0」。大学や国の研究所のほか、スタートアップなど企業の研究者も利用できる。
産総研は平成30年、初代のAI開発向けスパコン「ABCI」の運用を開始。令和3年からは計算性能を増強した「ABCI2.0」を提供してきたが、チャットGPTに代表される生成AIブームを受け、より大規模な計算資源が求められるようになった。
そこで今回、約350億円をかけて「ABCI3.0」を整備。AI開発でよく使われる種類の計算性能は従来機の約7倍で、富岳を越える規模という。
「ABCI3.0」を運用する産総研グループ会社の小川宏高氏は、「生成AIの最先端技術の研究開発に計算資源を提供し、日本の開発能力引き上げに貢献していく」と話した。
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明治学院大学 経済学部准教授