ビジョナリーが予測する10年後の情報セキュリティ
Wi-Fiウイルスが世界中で猛威を振るう日(前編)(1/2 ページ)
果たして明るい未来はあるのか?情報セキュリティの10年後について、ビジネスの最前線で活躍する専門家や識者に聞いた。その答えは、暗号技術でマスクした攻撃から企業ネットワークのゾンビ化まで、実に多様だった。また、根本的な変革を予想する声がある一方、大きな変化はないとする見方もあった。さまざまな予測の向こうに、情報セキュリティの未来が垣間見える。
今日のセキュリティ問題は完全に消え去る
現在、企業が安全にコンピュータを利用しているというとき、それは自前でコンピュータを運用し、適切な手段を用いてそのコンピュータを保護していることを意味する。10年後、そういった形で安全性が確保される企業のコンピュータはなくなるだろう。今日、開発者や管理者、販売担当者は、1日に何回もGoogleを利用している。10年後には、GoogleのようなWebサービスが何千も存在し、ユーザー自身が実行するのに非現実的な仕事をすべて肩代わりしてくれるはずだ。そういう状況になったとき、今日われわれがセキュリティと呼ぶものは、跡形もなく消えてなくなるだろう。
脆弱性の問題は相変わらず残り続ける
ソフトウェアの脆弱性は、セキュリティの専門家には申し訳ないが、今後も次から次へと明らかになっていくだろう。それはソフトウェアの進化に必要不可欠なプロセスだ、と言われながら。しかし、これまでの10年、脆弱性が簡単に生じるという面で、ソフトウェアは一向に進化しなかった。おそらく、この先の10年も、その方向で進化することはないだろう。当面、脆弱性の問題は、コンサルティングサービスの飯の種として残り続ける。
セキュリティ技術はソフトからハードに転換
次の3年で、セキュリティ技術はソフト(ポリシー/記述/認識トレーニング)からハード(防衛、侵入検知、隔絶およびセグメント化)へ、なだれを打って転換するだろう。ワシントンにある大手セキュリティ・コンサルティング会社のディレクターは、「わが社のスタッフの80%はソフトスキルしか持たず、ハードスキルに自信のあるスタッフは20%しかいない。今後2年間で、この比率を逆転させなければ、われわれのビジネスは立ち行かなくなるだろう」と強い危機感を抱く。
こうした転換が必要な理由は、攻撃側が現行の防御システムを打破する方法を発見してしまい、企業のエグゼクティブたちが「攻撃を止めさせるにはどうすればいいか?」と繰り返し質問するようになったからだ。
それに対する回答は、「ソフトスキルからハードスキルに切り替え、自社で攻撃を感知し、撃退し、再攻撃を阻止する態勢を整えるしかない」
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
日本とアジアの植物文化を編み直す拠点「大多喜有用植物苑」が千葉にオープン
-
2
セキュリティは「使えてなんぼ」 認証との偶然の出会いから22年 - NTTデータ 星野氏
-
3
ビジネスもセキュリティも「数字で示すしかない」 - JERA CIO兼CISO 行徳セルソ氏
-
4
第1回:到来した「自律型AI時代」
-
5
富士通、新方式の量子コンピューター試作機を世界初開発 ダイヤモンドで計算精度を向上
-
6
器の大きい人は、メールラリーを、相手のメールで終わらせる度量がある
-
7
第50回:なぜ「優秀なマネジャー」ほど経営に嫌われるのか
-
8
AI画像認識で検査効率化、技能継承やロボ自律制御にも活用へ 東芝総合研究所の落合誠所長
-
9
「人間洗濯機」が高齢者施設に 福祉の現場に万博技術導入 人手不足解消や産業成長に期待
-
10
「身代金は支払うべきか」――YKK APが7年越しに気付いた経営とセキュリティの視点のギャップ
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー