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» 2010年05月20日 10時30分 UPDATE

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:資金繰りの悩みは「お金の見える化」でスッキリ解決! (1/2)

企業の存続に欠かせない資金繰り。なぜか悪化するときは突然である。経済危機がひとまず収まった今、資金繰りを4つの通帳で管理してみてはいかがだろう。

[亀田潤一郎,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」のバックナンバーへ。


 リーマンショック以降、日本企業を襲った不況の波は、政府主導のさまざまな資金繰り対策によって、ひとまず沈静化の方向に向かいつつあります。ホッと一息つかれた経営者も多いのではないでしょうか? 

 しかしこれは、あくまでも「モラトリアム(猶予期間)」であることを忘れてはなりません。依然として予断を許さない状況ではありますが、この時期を「会社の資金繰りを良くする絶好のチャンス」と前向きに捉えてみてはいかがでしょうか。ここでは拙著『通帳は4つに分けなさい―資金繰り上手な社長が使っている究極のお金管理法』についてご紹介いたします。

なぜ資金繰りは突然悪化するのか

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 過去最高の売り上げや利益があったとしても、あるいは、優れた商品やサービス、そして優秀な人材がそろっていたとしても、会社を運営するために必要なお金がなくなれば、会社を継続することは困難です。そのため、経営者や経営幹部が率先して身につけなくてはならない素養の1つが会社のお金、つまり資金繰りのための知恵です。しかし、中小零細企業の隅々まで、この知恵が行き届いているかというと、そうとも言い切れない現実が横たわっています。

 会社の資金繰りを、人体における「血流」に例えることがあります。血流不全が起きれば、身体のいたるところで痛みやかゆみなどの諸症状が現れます。その異変に自らが気付き、初期段階でいち早く手を打てば健康を取り戻すことができるでしょう。人体は、異常を知らせる神経系統が身体中に張り巡らされており、かつ、その情報が瞬時に脳に伝達されるため大事に至りにくいといえます。

 では、会社の場合はどうでしょうか?会社の血流たる資金繰り悪化の症状にいち早く気づき、その段階で何らかの手を施せば、人体同様ほとんどの会社は立ち直るでしょう。しかし実際は、資金繰りの悪化に気づいた時はもはや手遅れという会社があとを絶ちません。では、なぜその「予兆」に気づけないのでしょうか?

 その原因は、資金繰りの悪化を事前に察知するシステムが、その会社に存在していないことに起因するのです。だからこそ、それを察知するシステムを導入する必要があるのです。

資金繰りの悩みの原因は?

 少し話はそれますが、金融庁や商工会議所では中小零細企業の資金繰りの悩みに関するアンケートを定期的に実施しており、その要因として(1)売上高の減少 (2)コストの増加 (3)取引先の倒産 (4)銀行からの融資態度の悪化などを挙げています。確かにこれらは資金繰り悪化の要因といえます。しかし、わたしが現場で感じることは「資金繰りの先行きが見えない」という不安感、つまり経営者自らの精神的な閉塞感こそが本当の原因だと思えるのです。

 裏を返せば、将来の資金繰りの先行きをスッキリと見渡せれば(仮に先行きが良くても悪くても)、今取り組むべきアクションが明確になります。そして、そのアクションの遂行によって未来は切り開かれ、結果的に不安の大半は解消されるのではと思っています。

いま、あなたの会社で自由になるお金はいくらですか?

 「資金繰りの先行きが見えない」ということは、「会社のお金の流れが読めない」とも言い換えられます。なぜ、お金の流れが読めないのでしょうか?

 わたしは今まで、資金繰りに悩む多くの会社に出会ってきました。これらの会社の共通点を挙げると「どんぶり勘定であるがゆえ、お金の流れが読めない」、あるいは「会社のお金の流れが複雑であるがゆえ、お金の流れが読めない」の2点に絞ることができます。

 お金の流れが読めないと、今手元にあるお金を場当たり的に使いがちになります。それが習慣化すれば、やがて「どんぶり勘定」になっていきます。どんぶり勘定は、お金が回っている状況では良いのですが、不景気などでお金が回らなくなると、途端に資金繰りが悪化します。どんぶり勘定のすべてが悪いとはいいませんが、それで乗り切れるほど今の経営環境は甘くないのも事実です。そこで資金繰りに悩む会社は、会社のお金の流れが見えるような仕組みを導入し、お金回りを意識的にコントロールする力を身につける必要があるのです。

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