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» 2010年12月09日 08時00分 UPDATE

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:「ワクワク会社革命」の裏側 (1/3)

親会社からも見放された「崖っぷち企業」が利益率世界一になるまでの軌跡。

[三富正博,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」のバックナンバーへ。


経営者の役割とは

 「経営者の役割は何ですか?」と聞くと、「企業価値を高めることだ」という経営者の方は多いですが、「では、企業価値とは何ですか?」と聞くと多くの方はうまく答えることができません。少しファイナンスの知識のある方は、「企業価値とは、将来のフリーキャッシュフローを現在価値に割り引いたものである」という難しい言い方をしますが、「では、具体的にどうすれば企業価値は変わるのですか?」と聞くとうまく答えることができない方が多いです。

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 僕らは、日常このような一見抽象的なことを経営者と対話をしながらアドバイスをしています。「どうにかして会社を変えたい、でもどうやって変えたらいいか分からない」という閉塞感の中にある孤独な経営者と議論を戦わせながら、一緒に解決策をねじりだすときに使っているのが、経営を考える2つのフレームワークである、「5つの資産」と「バリュートライアングル」です。ここでは、紙面の関係で詳しい解説は省略しますが、バリュートライアングルでは、企業価値を「文化」と「戦略」の上に「成果」を規定する三角形の大きさで考える、と理解してください。そして文化の本質を、組織の一人ひとりの経営者や従業員が持っているワクワク感と考えます。

自分の会社がどのステージにいるのか

 企業価値を考える上でもうひとつ重要なのは、「自分の働いている会社がベンチャー期、成長期、成熟期、衰退期のどのステージにいるのか?」を知ることです。

いま、バリュートライアングルの「文化」を縦軸に「成果」を横軸に取ると、4つの象限ができますが、この中で、左上が(1)ベンチャー期、右上が(2)成長期、右下が(3)成熟期、そして左下が(4)衰退期になります。面白いのは、(1)から(4)までは1つの流れとして考えることができることです。この本で取り上げたのは、(4)の衰退期にある会社です。衰退期も末期にある会社でした。衰退期にある会社の特徴は、組織の中にワクワク感が希薄になっていることと、成果が長期的に出ていないことです。

 会社にワクワク感がなく成果も上がっていない場合に出てくるのが、閉塞感です。過去の成功パターンがまったく通じない。一生懸命やっても成果が上がらない。上がらないどころか少しずつ下がっていく。社内には疲労感が満杯でさらに打つべき手も見えないような問題山積みの現実です。

 このような会社の行く末は実は2つしかありません。1つは(1)から(4)の流れの延長としてさらに流され、会社の存続が危機を迎え、最悪、社会から消えてしまうケース。もう1つがこのような中から再生するケースです。この本で取り上げた軌跡は後者の例であり、親会社かも見放された「崖っぷち企業」が利益率で世界1になるまでの6年間の軌跡を取り上げました。

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