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» 2011年06月20日 07時00分 UPDATE

ITmedia エグゼクティブセミナーリポート:「メール大好き文化」からの脱却を目指しユニファイドコミュニケーションの導入へ (1/2)

オフィスワーカーのコミュニケーションを効率化し、働き方の多様性を高めると期待されるユニファイドコミュニケーション(UC)。インテリジェンスでは、その効果を評価しつつ、段階的にUCへの移行を進めようとしている。

[岡田靖,ITmedia]

 インスタントメッセージや、PC上で音声通話を可能にするソフトフォン、リアルタイム画像やPC上のアプリケーション画面を共有しながらのWeb会議、そして各人の現在の状況を示すプレゼンスなど、コミュニケーションに関する多種多様な機能を統合し、ネットワークに接続できる環境さえあれば場所や時間を問わず社員間のコミュニケーションが可能になるUC。従業員の働き方を変え、ワークライフバランス改善や事業継続機能強化、そしてコミュニケーション効率化につなげるインフラとして、UCへの期待は大きいものの、実際に導入をしている企業は多くないのが現状だ。

 2011年5月18日に開催された第15回ITmediaエグゼクティブフォーラム「新しいワークスタイルが会社を強くする 〜いつでもどこでも社員のパフォーマンスを最大に〜」で、求人情報サービス「DODA」「an」などを手掛ける株式会社インテリジェンス ビジネスイノベーション本部 サービス企画グループ マネジャーの宮地和雄氏が、「ワークスタイル変革の第一歩 〜マイクロソフトLync2010が仕事のやり方を変革する〜」と題した講演を行った。

「メール大好き文化」から脱却し業務生産性向上を目指す

intelligence.jpg インテリジェンス 宮地和雄氏

 インテリジェンスでは、主に業務生産性向上を目的としてワークスタイル変革に取り組んだという。もともと同社では、社内の連絡にはメールが多用され、「隣に座っている人にもメールで連絡するほどの『メール大好き文化』」(宮地氏)という状況だった。

 しかし、メールでの連絡は、書いて送るという動作に時間を取られがちなものだ。ついつい文章の推敲をしてしまったり、1つ2つの文章で済む用件でも必要以上の文章を書いてしまい、気付けば時間が経っていたといったケースは、多くの人が心当たりのあることだろう。また、完全にリアルタイムな連絡手段でないことから、時間的なロスにつながりかねないという問題もある。

 そこでインテリジェンスでは、メールにつきもののこうした非効率さを改善するため、UCの導入を検討した。全ての連絡をメールで行うのでなく、相手のプレゼンス情報や自分の状況、用件などに応じてインスタントメッセージやソフトフォンなどを柔軟に使い分けることで、時間あたりの生産性を高められるようにしようというのだ。

IT部門のオフィス移転に合わせ部分的にUCを導入

 UCの利便性が高いことは多くの人が認める点だろう。とはいえ、その業務改善効果がどの程度なのかといった定量的な評価が難しいのも事実だ。コミュニケーションのあり方は企業それぞれの文化によって違うし、部署ごとの差もあるし、それぞれの従業員でも違ってくる。平均して1人あたり、1日どれほど作業時間を節約できるのか、なかなか確実なことは言いにくい。

 さらに、他にも緊急性の高いIT投資案件をいくつも抱えているとなれば、UCの社内提案も出しにくくなるというもの。こうした背景が、結果としてUC導入に踏み切る企業が増えてこない状況を作り出しているといえるだろう。

 では、インテリジェンスではどうだったのか。「ブレイクスルーは、分散していたIT部門を新たなオフィスに統合するという、IT部門のオフィス移転計画だった」と宮地氏は言う。

 「移転先に今までと同様のIP-PBX環境を導入する場合と、電話をソフトフォンに移行してUCに統合するのと、どちらが良いのか。期待できるさまざまな効果を挙げ、課題を洗い出して、それぞれのメリット・デメリットを比較していった」

 こうして、オフィス移転というきっかけが与えられたことで、UC導入に弾みがついた。具体的に比較したのは、既存メーカーのIP-PBXを使った固定電話と、「Microsoft Lync」によるUC環境だ。Lyncは、インテリジェンスが以前から社内で使っているIP-PBXとの連携要件を満たしている上に、社内のインフラとなっているActiveDirectory、Exchange、SharePointと組み合わせることでUC環境構築に要する費用を抑えられるというメリットがあった。

 「当社の環境では、まさにLyncが『UC実現の最後のツール』となっていた。おかげで最小コストでスモールスタートできるのだから、とにかくやってみようと、Lync導入を決定した」(宮地氏)

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