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» 2011年11月21日 08時00分 UPDATE

戦略が確実に実行され、業績が上がる組織の動かし方:戦略を実行する第1ステップ――話を聞く (1/2)

会社の目的は明確になっているだろうか。社員は理解しているだろうか。それを知るためには適切な質問を投げかけ、「話を聞く」ことが大切。経営に最も重要な5つの質問とは?

[細川馨(ビジネスコーチ),ITmedia]

 新しいシリーズとして「戦略が確実に実行され、業績が上がる組織の動かし方」というテーマで話している。前回は「戦略は実行しないと意味がない」に焦点を当てた。第2回目の今回は、戦略を実行する第1ステップとして「話を聞く」という点について解説したい。

 人は目的が明確であると頑張る生き物であり、逆に目的が明確でないと頑張らない生き物である。人が集まって組織や会社がある。人間と組織の両方の目的を明確にする必要がある。会社の目的は明確かどうか。それを知るためには、ヒアリング「話を聞く」ことがとても大切になる。

経営に最も重要な5つの質問

 それではどのように話を聞いたらいいのだろうか。組織において適切な質問を投げかける必要がある。経営にとって最も重要な質問は次の5つである。

(1)われわれのミッションとは何か

(2)われわれの顧客とは誰か

(3)顧客にとっての価値とは何か

(4)われわれにとっての成果は何か

(5)われわれの計画は何か

 第1に「われわれのミッションとは何か」である。

 あなたの組織にミッションはあるだろうか。そして、そのミッションは明確で、浸透しているだろうか。そしてそれを実行、行動に移しているか。反論が出てくるかもしれない。「ミッションは分かっている、お客様のためだ」。しかし、いったいどれくらいの人がその意味を理解し、行動に移しているだろうか。

 まずは「ミッションは何か?」を自問し、組織で話し合い確認する。永続的なミッションを組織で明確にしたうえで、それを浸透させるためにどんな努力が必要か。定着させて行動に移すために何が必要かを確認する。それは人材育成にはどんなふうにつなげていけばいいのかも考える。

 第2に「われわれの顧客は誰か」である。

 当たり前だが「顧客」を定義することはとても大切である。「お客様はあらゆる人だ」というのは最も説得力がなく、それでは戦略は生まれない。一流ホテルとコーヒーショップでは顧客は明らかに異なるし、戦略も違ってくる。顧客が明確になると提供できることも明確になる。そして、どういう人材を育成すべきかも見えてくる。

 第3に「顧客にとっての価値とは何か?」である。

 顧客が明確になった場合、その顧客に自分たちが提供できるものは何か真剣に考える。これについてはとても大切なので、その方法を以下で詳しく説明する。

 第4に「われわれにとっての成果は何か?」である。

 われわれのサービスを提供したことでクライアントの売上が上がるのか、利益が上がるのか、業績が上がるのか、顧客満足度が上がるのか。自分たちの成果が何かを明確にせずにやみくもに進んでいる人が結構いる。成果が明確でないと、実行しても何の達成感も味わえないことになる。それでは実行して成果を残す組織にはならない。

 最後に「われわれの計画とは何か?」である。

 ミッション、顧客、顧客への価値、成果が明確になったら、問うべきは自分たちの計画である。イノベーションを起こすためにどんな計画が必要か、業務を改善するためにはどんな計画が求められるのか。マーケティングや人材育成ではどんなことをしていかなければいけないのか。組織として売り上げを挙げ、利益を出しつつ、社会的責任を果たすには何をすべきか。リーダーの育成はどうしたらいいのか。明確な計画があることでチームの実行力が高まるのである。

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