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» 2012年02月03日 08時00分 UPDATE

海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点:社内政治に負けない方法 (1/3)

企業内で起こるさまざまなトラブルや策略がどういった人物によってもたらされるのか? 次々と巻き起こるありとあらゆる被害から自分を守る方法とは。

[エグゼクティブブックサマリー]
エグゼクティブブックサマリー

 この記事は、洋書配信サービス「エグゼクティブブックサマリー」から記事提供を受け、抜粋を掲載したものです。サービスを運営するストラテジィエレメントのコンサルタント、鬼塚俊宏氏が中心となり、独自の視点で解説します。

3分で分かる「社内政治に負けない方法」の要点

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  • 職場での卑劣な手段から自分の身を守る一番の方法は、あらかじめその悪意に気付くことである。職場での卑劣な手段を認識することで、威力を弱めることができる
  • 政治活動やごまかし、目的のためなら手段を選ばない管理者は、どの職場にも存在する
  • 人を巧みに操る人は、「騙されやすい人」に失敗しそうなプロジェクトを押し付ける。そして、「いけにえ」に物議をかもしだす話題や不快な話を発表させる
  • 自分の目的を果たすために他人をおとしめることは、卑劣な手段である
  • 職場の泥棒は、他人のアイディアを盗み、それをまるで自分のもののように発表する
  • 人は、遠まわしな表現をしたり、口ごもったりすることで、本当の意味を正確に伝えず責任を逃れようとする
  • 職場の仲間に情報を与えず隠しておき、輪の中にいれないことは、いじめである
  • 企業ルールや上層部のせいで「助けられない」と主張することは、サポートを止めたり、えこひいきしたりするための言い訳になることがある
  • 悪意あるウワサや非難、誤った情報を広めるためにEメールが使われている
  • 社内での脅迫行為と従業員を切り捨てることを意図して行われる再編成は、最も卑劣な手段である

この要約書から学べること

  • 職場で人はどのようにして人を巧みに操り、いじめをし、他人を利用するのか
  • 嫌がらせの標的になったらどうするべきか
  • 職場で卑劣な手段を使う人物に立ち向かい、誠実で居続ける方法

本書の推薦コメント

 職場でするべきことは良い仕事だけだと思っているのなら、それは甘い考えです。どの会社にも、自分の計画を進めるためなら手段を選ばないという人が必ずいます。この現実を見て見ぬふりをすれば(あるいはパソコンの影に隠れてばかりいれば)、あっと言う間に標的にされてしまいます。そうではなく、あらゆる職場に共通して見られる卑劣な手段について学び、被害者にならないよう自分を守ってください。

 人を巧みに操る人に負けないために、職場の政治に関する独創的で簡単に読める入門書である本書を読むことをお薦めします。組織に関する専門家であるマイク・フィリップスとコリン・ゴートレーは、読者に代わって研究を行い、さまざまな職場で共通して見られる陰湿で卑劣な手段を明確にし、自分を守るための作戦を説明し、必要であれば、加害者に立ち向かう方法を教えてくれています。多くの場合、単純に卑劣な手段を暴露すればその威力は弱まり、加害者を日陰に追いやることができます。

 企業の目標を一言で言うと、利益を創出することにあると言えるでしょう。それは、企業に関わる人々の生活を守ると同時に、社会全体に良い影響を与えていくことにあります。そのためには、社員全員がその目標に向かって志し同じくしながら歩いていくことが必要です。

 しかし、企業とは一つの組織であり、より強くなるためには社員全員が常に一丸となって向上心を持ち続けること、そしてその中で、競争原理が生まれることも重要な要素です。 組織内でその競争がよい方向に働いていけば、社員が誇りと企業アイデンティティを自覚し活動をしていくことが可能となります。

 しかしながらあらゆる組織において、まずは自分自身の私欲を優先し、会社利益よりも自分自身の利益や出世のみを考えて行動していく人物は、必ず存在することも事実です。概してそういう人物は、企業に何らかの混乱を広げる張本人であり、周囲に悪影響を与えながら、組織の力を弱体化させている決定因子だと考えられます。そうした人物から被害を与えられないようにするにはどうしたらよいでしょうか? それを実現させるカギが本書にあります。

 「社内にはびこる21の卑劣な手段」という衝撃的なタイトルのこの本には、企業内で起こるさまざまな人的なトラブルや策略がどういった人物によってもたらされるのか? 次々と巻き起こるありとあらゆる被害から自己防衛をする良策について言及がされています。

 企業にとって自らの存在が、本当にかけがえのない人材であり続けるために、本書は必ず役に立つものであると思います。社員のみならず組織全体を管理する経営者の方にも是非お読みいただきたい一冊です。

卑劣な手段

 あなたの企業内政治や駆け引き、目的のためなら手段を選ばない上司が全く存在しない組織で仕事をすることを夢見てはいませんか? 悲しいことに、そのような組織は存在しません。誰でもある種の「卑劣な手段」の被害にあう可能性があります。

 社内の政治的動きやウソ、悪巧みは、組織のお金を無駄に費やし、集中を妨げ、組織からエネルギーを奪い、優秀で熱意のある従業員をひねくれ疲れ切った、ただ与えられた業務のみをこなす人物にしてしまいます。しかし、もし職場で多く見られる卑劣な手段に気付く術を覚えることができたら、その威力を弱め、不誠実な行為に対処し、組織にとって有益な結果を手にすることができます。人が卑劣な手段を取るのは、次のような「条件」が整った時です。

この条件が整うと人は卑劣な手段を生む!

 ・誠実な行動が結果を生まないという考えが生まれた時

 ・「加害者」が、自分には他人を利用する権利があると思った時

 ・欲しいものが目の前にある時、あるいは人を巧みに操れる環境が整った時

 ・情報が意図的に歪められた、あるいは間違われた時

 ・利己的な動機を、役に立ちたいという気持ちとしてカモフラージュできた時

 ・自己の利益が組織の利益に勝った時

 ・負け組あるいは被害者と、勝ち組あるいは主人公がいる時

 もし自分が卑劣な手段の餌食になってしまったら、まず「自らが、卑劣な手段の被害に遭わなければならない理由は何であるのか?」と自身に問いかけてみてください。

 次に、自分の感情をコントロールしてください。どんなに腹が立っていようと、どんなに不快な気分になろうと、感情に振り回されていては、加害者の思うつぼです。事実を見極め、状況に関する情報をできる限り集めてください。それから対立する価値があるのか判断してください。時によっては、何も反応を示さないことが賢い選択である場合があります。

 また、加害者と対立すると決めた場合は、落ち着き、冷静になり、問題に集中してください。そして問題の核心を突く質問をしてください。この時大切なのは、相手に積極的に返事をする余地を与え、将来その人と一緒に建設的な仕事ができるよう配慮することです。そうすることで、例え欲しい結果が得られなくても、誠実さを保ち、自分はだまされやすい人ではないと証明することができます。

 おおむねどのような組織にも、卑劣な人物は存在しています。そして、すべては自らの力で自己防衛を行うということにあるのです。いずれにしてもその問題について冷静に分析し、そのような人物の手中に収まらないようにすることが重要です。

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