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» 2014年01月09日 08時00分 UPDATE

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:「ソーシャルスタイル思考」で人間関係のストライクゾーンを広げる (1/2)

「苦手だな」と思う人が誰にでもいるだろう。しかし苦手だと感じるのは相手に問題があるわけではなく、あなたのルールで相手を評価しているだけ。「相手のルール」に合わせたコミュニケーションを実践してみてはいかがだろうか。

[伊庭正康,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


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140109book.jpg 「この世から苦手な人がいなくなる」

 ソーシャルスタイルというコミュニケーション技法を知っていますか? 名前を聞いたことがある人も少なくないと思います。グローバル企業や大手企業の研修でも導入されるコミュニケーションメソッドです。ただ、知っているものの、実践でうまく活用できていないという声も少なくないのも事実です。今回は、ソーシャルスタイルの実践書、拙著「この世から苦手な人がいなくなる(中経出版)」から、実践活用のポイントを紹介します。

 1つ質問をします。さて、あなたには苦手な人はいませんか? または、過去に苦手な人はいませんでしたか? もし、そうであるなら、なぜその人のことを苦手になったのでしょうか。苦手なタイプへの対処法を紹介する前に、苦手になるメカニズムを解説しておかなければなりません。

いつも、あなたに苦手な人がいる理由

 苦手だなと思う人を1人想像してください。できれば社内のチームメイトかお客さまがいいでしょう。さて、そのタイプは(1)〜(4)のいずれに近いでしょうか。

(1)仕事では雑談が少なく、テキパキしていて合理的な、ドライなタイプ

(2)話題も豊富でノリは良いが、どこか適当なタイプ

(3)周囲への気配りは抜群だけど自分の意見がない、優柔不断なタイプ

(4)安定感はあるが、じっくりで反応の薄い、むっつりタイプ

 どうでしょうか。思い当たるタイプはありましたか。

 では一体、あなたが彼(彼女)のことを苦手と感じる理由は何でしょうか。実は相手に問題があるわけではありません。理由の多くは、「自分のルール」で相手の言動を評価してしまっていることが原因です。そして、この「自分のルール」を大事にする人ほど、人間関係のストライクゾーンが狭くなり、ビジネスでも支障をきたすこととなるわけです。

 つまり、誰とでもうまくやるというのは、「相手のルール」に合わせたコミュニケーションをするということに他なりません。その時、「相手のルール」を知るツールとして、今回紹介するソーシャルスタイルがとても役立つのです。

人間関係のストライクゾーンを広げる、ソーシャルスタイル実践法

 まず、ソーシャルスタイルを解説しましょう。ソーシャルスタイルとは、1968年、アメリカの産業心理学者、デビッドメリル氏が提唱した、今や世界に広まるコミュニケーション理論のことで、4つに分類される人のコミュニケーションの癖を指します。そして、この4つの分類は「感情」「自己主張」の大小で簡単に判断ができます。下記のマトリクスを見てください。

140109ibazu.jpg ソーシャルスタイル分類

 このようにソーシャルスタイルは、「感情」「自己主張」の大小によって、4つのタイプに分類されます。では各タイプの特性を解説しましょう。

(1)ドライバー(合理的に目的を達成させたい人)の特性

感情(表情)は出ない。早口で淡々と自分の意見を言う人。

せっかちで負けず嫌い。目的のためには、厳しい判断も辞さない。例:ビートたけし。

(2)エクスプレシッブ(自分が注目されたい人)の特性

感情(表情)は出る。明るい雰囲気で自分の思いを言う人。

ノリを重視。注目されたい。新しこと、話題性のあることが好き。例:明石家さんま。

(3)エミアブル(みんなの気持ちを大事にしたい平和主義の人)の特性

感情(表情)は出る。話すより聴く。明るい雰囲気で人の話を聴く人。

人の気持ちや全体の調和を重視。平和志向。例:小堺一機。

(4)アナリティカル(理屈、分析を大事にする人)の特性

感情(表情)は出ない。話すより聴くこと多い人。

データや情報を分析し、独自の見解を持つことが好き 例:タモリ

 もちろん、人の性格を4つに分けることはできませんが、ソーシャルスタイルはコミュニケーションの癖を4つに分類したものですので、癖の強弱はありますがいずれかのタイプに属すると考えます。

 では、さっそく職場でおこるさまざまな「嫌な現象」ここでは、一例としてお客さまとの間での困った出来事に焦点を合わせ、ソーシャルスタイルを活用した対処法を紹介します。

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