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» 2017年03月16日 07時16分 UPDATE

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:会計の「非」専門家が書いたビジネス数字の話――なぜ多くのビジネスパーソンが会計を分からないというのか (1/2)

数字が苦手なコンサルタントが、数字が苦手なビジネスパーソンにしどろもどろになりながらレクチャーし始めて気付いたことがある。

[新井健一,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。


『儲けの極意はすべて「質屋」に詰まっている』

 はじめに、本書「儲けの極意はすべて『質屋』に詰まっている」は公認会計士や税理士など会計の専門家が書いたものではありません。

 この本は、主に会社の「人事」や「組織」分野の課題について解決策をアドバイスするコンサルタント<筆者>が書いています。そして告白します。筆者は、数字という記号がとても苦手です。学生時代も数字とは無縁の「文系」街道をひたすら歩いて来ました。

 世間一般から見れば、いかにも数字に強そうなビジネス・コンサルタントという職業にありながら、数字は大の苦手、なるべく数字を扱わないプロジェクトに潜り込み、できれば一生付き合いたくないと逃げ回っていたはずでした。が、そんな文系コンサルタントは、ある日を境になにかの間違いで、なんと!人さまにビジネス数字のことをレクチャーしなければならなくなったのです。

 しかも、できなければクビ!という状況でした。

 会議室ではじめてそんな話を聞かされた時、事態が呑み込めずにあんぐりと口をあけたまま目は点……。しばらくして、これはわがキャリアの一大事だ! と気付き、仕事でつちかったプレゼンテーションやネゴシエーションのスキルを駆使して、猛然と「できない理由」を並べ立てました。でも、当時のボスは一切の泣き言を聞き入れてはくれず、最後にひと言「Just Do It!(とっととやれ!)」と突き放したのです。

 それから、ビジネス数字との格闘がはじまります。

 ですが、会計本を読んでもセミナーを受講してもさっぱり頭に入ってこない、もー無理、無理、無理。オフィスには会計士や税理士の同僚がたくさんいたので、誰かに弟子入りしようかとも真剣に考えましたが、彼らにとっては当たり前すぎる会計数字の説明が、自分の頭では「Oh! そうなのね!」というレベルで消化できず、結局右の耳から左の耳にただ情報だけが通り過ぎるばかり。

 そして無情にも時は過ぎ、会計数字を初めて学ぶ、どちらかと言えばそっち方面が苦手なビジネスパーソンに、これまた数字の苦手な講師がしどろもどろになりながらレクチャーし始めて……、そんな講義が10回、50回、100回と繰り返されるうちに、気付いたことがあります。

 それは「数字が苦手なビジネスパーソンほどこの知識は使える」ということと、一般のビジネスパーソンが知りたい数字の知識は、いわゆる会計数字の知識とはズレている、ということです。

 そして多くのビジネスパーソンは、なぜ会計数字の知識を学びたいのか、本当のところが自分でも分かっていないということにも気づきました。

 ここから先は、一般のビジネスパーソンが知りたい数字の知識を「ビジネス数字」と呼び、会計数字とは区別します。

 ビジネス数字(≠会計数字)は、会社や商売の全体像や業績をとらえ、目指すべき方向に導く案内役(ガイド)であり、道具です。また日常業務における問題点を浮き彫りにし、明快に示してくれるのもビジネス数字と言えます。したがって、ビジネス数字は、ビジネスパーソンであれば本来、誰もが教養として押さえておかなければならない必須の知識だと言えるでしょう。

 ただし、経理や財務職などを除く一般的なビジネスパーソンが知りたい、また知らなければならないビジネス数字は、イコール簿記や会計に関する深い知識(=会計数字)ではどうやらないようです。

 本当に知りたい数字は、自社も含めたさまざまなビジネスにおける「儲けの仕組み」をスピーディーかつ的確にとらえ、改善し、さらには新たな儲けの仕組みを築くために「生かせる」、しかも多忙なビジネスパーソンにとっては「必要最低限」の知識なのではないでしょうか。

 それでは、なぜ儲けの仕組みをとらえ、改善し、築くことが必要なのか。

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