連載
» 2018年05月24日 07時23分 公開

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:「立ちすくむ日本」激変する時代のリーダーに必須の教養 (1/2)

新たな時代を生き抜くために、日本のリーダーたちに必要な具体的手法をズバリ伝える「エクスポネンシャル思考」とは?

[齋藤和紀,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。


『エクスポネンシャル思考』

 日本の経営者や次世代リーダーたちには共通の心配事があります。それは、世界のビジネスのスピードが急激に加速しているということ。そして、今までの経験では考えられないくらいスピードが速いということ。その中で、国家も企業も人も、今までの成功法則が通じず、何から手をつければよいのか、立ちすくんでいます。

 シリコンバレーでも最もぶっ飛んだ研究教育機関であるシンギュラリティ大学の活動に関わる中で、昨年、考え方の入門編として「シンギュラリティ・ビジネス」(幻冬舎)を出版しました。そのおかげで、現状に危機感を抱く経営者や次世代リーダーと話をする機会が増え、この加速する世界のスピードに関して「今までのやり方が通用しない」という懸念を一様に持っていることに気付きました。

 今回、新たな時代を生き抜くために日本のリーダーたちに必要な具体的手法をズバリ伝える事を目的として「エクスポネンシャル思考」(大和書房)を執筆しました。

われわれは人類史上かつてなかった分岐点にいる

 私と同じような世代、特に団塊ジュニアなどは、Facebookなどで旧友と再び相まみえる機会も増えたのではないでしょうか。かくいう私も、最近になって同級生やかつての同僚と杯を交わす機会も増え、そこで必ず上がる話題があります。そう、「日本の現状がヤバい」です。

 北米駐在から帰ってきた同僚は、ウーバーやAirbnbがいかに便利か、を強調します。毎月中国や東南アジアに出張する友人は、中国で現金文化が無くなってしまったことや、深センを走る車の大半が電気自動車になり、街にはシェア自転車があふれていること、を声高に説明してくれます。翻って日本の現状は? ビジネスの世界にあふれる危機感とは裏腹に、どうでもよく見える問題で政治は停滞。世界がテクノロジーで猛進するのをしり目に、この国では、実際に何か変化が起き始めているようには見えません。

 今、世界ではテクノロジー進化が加速し、ものすごいことになっています。このスピード感を示しているのがシンギュラリティ議論の沸騰です。シンギュラリティとは人工知能を始めとした科学技術の進化が極限まで加速し、止まらなくなるポイントを指しますが、これがあと数十年で訪れるというのがビジネスの世界では常識になっているのです。

 日本ではシンギュラリティというと、「本当に実現可能性があるのか」という枝葉末節の議論になってしまいますが、実はポイントが違います! シンギュラリティが実際に来るかは本当のところ重要ではありません。しかし、世界のドミナント企業にとっては、そこに見えてきたゴールがあるならば真っ先に到達するのは自分たちでなければいけないのです。そのような壮絶なレースが始まっているわけで、そこで勝つためには、既存のやり方を一度捨てて考えないといけません。

 18世紀に起きた産業革命、そこに乗れたかどうかで、先進国と途上国の間にはその後の百年以上にわたって追い付けない激しい差が生まれました。繁栄を謳歌(おうか)する国がある一方で、じゅうりんされ踏みつけられ貪り食われるだけの国も生まれました。そして、今、新たなテクノロジーの進化において再現しようとしています。

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