外見を磨いて成功する“ドレスフォーサクセス”コミュニティーリーダーが占う、2008年大予測

戦国時代に来日したフロイスは「日本人は誇り高く、おしゃれで格好をつける」と書き残している。ただ洋服ということに関してまだ歴史が浅い。日本人は洋服の選び方、着方について習ったことがない人がほとんどだ。

» 2008年01月15日 09時01分 公開
[大里千春,ITmedia]

 2007年暮れからなんだか中国づいている。3月に創刊される富裕層向けの雑誌にパーティについての特別コラムを連載することになり、打ち合わせのため、数回北京に足を運んだ。中国は今ものすごい勢いで経済的発展を遂げている。

 この中国で今、イメージコンサルタントの需要が急激に高まっている。昨年まで年に一度アメリカだけで行われていたAICI国際イメージコンサルタント協会の認定試験が、2007年はなんと北京でも行われ、多くの国際的な感覚を持ったイメージコンサルタントが誕生した。

 ニューヨークでお世話になった協会の元会長のI氏も、中国チャプターの招待で複数の都市でセミナーを行い、ものすごい数の参加者と熱気だったとおっしゃっていた。その後Government Officials対象の講演も予定されているそうだ。

 仕事の成功のために外見力を使う、それもインターナショナルに通用するもの、という考えが普及してきている。

 イメージコンサルタントという仕事の認知度は国によってかなり違う。アメリカでは、大統領に専属チームが付くのはもちろんのこと、エグゼクティブは、優秀な医者、弁護士、イメージコンサルタントを雇うのが成功の鍵だといわれている。フランス然り、オランダでは専業主婦までが雇う。

 トルコで私の名刺を出した時も、日本では90%の人が聞いてくる「イメージコンサルタントってどんなお仕事なのですか? 」という質問はされなかった。トルコの友人に聞いて見ると「極めて普通の仕事だ、いい仕事に就くために外見を良くするのは必要なことだろう?」とシンプルな答えが返ってきた。

 外見に留意する、日本でもこれは別に新しい考えではない。日本人は元々おしゃれな人種である。戦国時代に来日したフロイスはこう書き残している。

「日本人は誇り高く、おしゃれで格好をつける」

 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、いずれも伊達男である。影響力を与える男は、見栄えも大事だと分かっていたのだろう。

 ただ洋服ということに関してまだ歴史が浅い。洋服の選び方、ちゃんとした着方について習ったことがない人がほとんどだ。

 ビジネスの服はおしゃれ服とは違う。そこには厳然としたルールが存在し、最近目に付くやたらと細身のパンツのスーツのように、本来流行で選ぶようなものではない。

 心理学的裏付けを伴った、言うなればユニフォームなのである。極めてベーシックで、見る人に信頼感を与え、上質で品位のあるものが最高だ。

 2008年、優秀な日本人が本来の中身で勝負するために、まず外見の扉を開く。その事の重要性、必要性を知り、実践することが常識となる。日本が国際社会の競争で勝ち抜くため、いかにもやさ男のイメージを持たれてしまう、スーツのあの細いパンツはもうあり得ない。

大里千春氏が主催するエグゼクティブ・コミュニティー

服装は政治だ

アメリカには“ドレスフォーサクセス”という言葉があります。おしゃれのためではなく、成功するために装う。そう、まさに服装は政治なのです。


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