CIOの実態
【第4回】どうやって戦略立案の時間を作るか(1/2 ページ)
ファースト・モーリス信託銀行のITディレクター、ヘン・ティム・バッフォ氏は、次にサーバの調子が悪くなったときの対処よりも、もっと先のことを考えなければならないと考えていた。そこで彼は経営幹部のもとへ赴き、IT部門の規模を倍増するように求めた。すなわち、自分をサポートできる人間を1人雇って欲しいと申し出たのだ。バッフォ氏は世俗的な管理業務よりも、エンタープライズレベルのプロジェクトに専心したかった。もっと戦略的になりたかったのだ。
「日常的なサポートの問題は、私の机の上から排除したかった。そうすれば、WANや電話システムのアップグレードに全力を投入できるからだ」と同氏は語る。「時間的な余裕が得られたら、もっと前向きに動くことも可能になる。それらは同時に実現できるはずだった」
戦略的行動に割ける時間は半分以下
戦略的になる時間がない。それは中堅企業のITエグゼクティブに共通する嘆きだ。今回の調査に回答したCIOの60%近くは、戦略的アクティビティのための時間が必要としている。大規模な中堅企業以外の大多数のCIOは、戦略的アクティビティに割ける時間が50%以下と回答している。
この課題には、2つの要素がある。大きな構想を練る時間を見つけることと、そのビジョンが投資に見合うだけの価値があることをビジネスエグゼクティブに認めさせることだ。「CIOが戦略的思考をすれば、社内的なポジションはさらに向上するだろう」と語るのは、ニューヨークの人材スカウト会社、バッタリア・ウィンストン・インターナショナルのテクノロジープラクティス担当パートナー、カーステン・スミス氏だ。「どの産業であるかを問わず、クライアントが第1に求めるのは、戦略的ビジネス思考ができる人材だ。企業は市場や産業、顧客、効率性を理解するCIOを求めている。必要なのは技術一辺倒のCIOではなく、プロセスを理解するストラテジストなのだ」
バッフォ氏にとって時間を見つけることは、インフラ問題を片付けなければならないことを意味した。メインフレームのデータにアクセスするフロントエンドのクライアントアプリケーションはセットアップが難しく、メモリリークが激しい。その他のソフトウェアにも問題もあり、ユーザーのOSはすぐフリーズする。リカバリするためには、完全に電源を落とさなければならなかった。
「われわれにとって重要なことは、世俗的なものを切り分け、それらをまとめてトラブルの原因となっているシステムから他へ移すことだった。最も時間を食われるトラブルはなにか? それらを1つずつ解決し、回避する方法を考えた。その結果、以前は1日中トラブルシューティングに追われたものだが、今は自分の時間の70%を会社の収支を改善するための戦略に振り向けている」とバッフォ氏。
そうした戦略には、イントラネットの構築やMicrosoft SharePointの導入、ビジネスの生産性やオペレーションの効率性を高めるワークフロープロセスの作成などが含まれる。またセキュリティの改善についても、より多くの時間を割くことが可能になった。
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