「頭を使わない選手は何をしても駄目」――元ロッテ・小宮山悟投手【前編】世界で勝つ 強い日本企業のつくり方(2/3 ページ)

» 2009年12月09日 08時00分 公開
[構成:伏見学,ITmedia]

主審も味方に

 1997年に最優秀防御率投手になった要因として、データを十分に活用できたことが大きいでしょう。この打者はどういった球種が好きで、どのコースを見逃すかなどを把握していれば、早いカウントから打ってもらうよう仕向けて、球数を抑えることができます。2、3球で打者一人を処理するような投球をしていましたね。

 人にはそれぞれ最大速度があるため、いくらそれ以上速く投げようとしても難しいわけです。けれど、遅いボールはいくらでも投げられます。全力で投げて140キロであれば、わざと少し抜いて135キロのボールを投げたり、同じ変化球でも速い変化球と遅い変化球を使い分けたりと、緩急はかなり有効に活用していました。

 さらに当時は主審を味方につけており、カウントを容易に整えられたことも大きいですね。前シーズンや春季キャンプの投球を見てきており、コントロールが良いという先入観で判定するようになっていました。ある程度きわどいコースのボールはストライクと判断してくれました。いつもストライクを取るところに投げてボールと宣告されたら、少し含み笑いをして主審にプレッシャーをかけました。すると次からは間違いなくストライクになりました。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆