先の見えない景気のなか、企業は生き残るのではなく勝ち残らなければ、会社は永続できない。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」のバックナンバーへ。
モノのあり余った今、多くの消費者は、「もう欲しいものはない!」と感じています。何かを購入する場合でも、モノの価格が下がり続けるデフレの中では、先の見えない日本の景気と賃金アップを望めないことを理由に、得をしたい、損をしたくないという基準で、モノやサービスの価値を判断しようとしています。しかし、会社は景気が悪くても、売り上げを獲得し、生き残らなければなりません。なぜなら、会社は生き残らなければ、そこで働く社員は、食べていくことができなくなるからです。
わたしが関わるある外食企業のオーナーが、これからの会社のかじ取りを「生き残りじゃだめだ、勝ち残らなければ会社はつぶれてしまう!」と本音で語ってくれたことを今でも忘れることはできません。では、今後会社は、勝ち残りと生き残りという二者択一のどちらにかじ取りしていけば、よいのでしょうか?
ユニクロは不況であっても好調です。理由は、とてもシンプルで、会社が“お客さんの変化に対応した”からです。しかし同社は、この状況に甘んじることなく、2020年に5兆円売上げ達成という成長戦略を掲げ、世界のマーケットで勝負できる規模になることで、会社の生き残りを賭けています。そして、ユニクロのトップ柳井氏は、この数値目標を達成するために、自ら強烈なカリスマ性を発揮することで会社をけん引し、店舗を毎年倍々に拡大しても現場が機能する“ビジネスモデル(利益を生み出す仕組み)”を構築しました。
その仕組みとは、一言でいうと、現場が経営者の考える価値を創造すれば、お客さんがそれに価値を見出し、そこで扱う商品を買いたくなることなのです。この仕組みを機能させるためには、次に挙げるように経営者と社員の役割を明確にする必要があります。
これからの経営者が経営のかじ取りをする上で重要なことは、経営者と社員の役割を先のように明確化し、経営資源のヒト、モノ、カネ、情報という要素を、市場のトレンドを意識し、企業規模や経営哲学、企業風土に合わせて優先順位を付けていくことなのです。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授