自分の位置からでは見えない高いところの景色をイメージさせてくれたり、自分の見方や捉え方に広がりを与えてくれる人と出会うと、自らの成長につながる。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
仕事をするうえで、もっともっと自分自身を高めていきたい。
そんな、ワンランク上を目指す人の人脈はどこに注意すればいいのか。それはずばり視点の「高さ」と「広さ」です。
私は、20年ほど前、新卒で現在のリクルートに入社し、トップ営業として何度も表彰されました。同時に自身でも長年多くの勉強会を開き、幅広い方たちとのつながりを持ち、気付けば「人脈の達人」と呼ばれるようになっていました。
人脈は、とにかく誰とでもつながればいいというわけではありません。人脈づくりで大切なのは、自分自身に刺激を与えることです。つまり、いかに自分より高い視点、広い視点でものを考えられる人と出会うかが重要なポイントになるのです。
では、自分より高い視点、広い視点を持った人とはどんな人でしょうか。
自分より高い視点を持った人とは、「自分のいる位置からでは見えなかった景色をイメージさせてくれる相手」とも言い換えることができます。本質的に、人は自分の経験した範囲でしか物事を考えることができません。しかし、人と話していて「なるほど、そんな考え方があったのか」というように、思わぬものの見方や捉え方を教えられることがあります。このような気づきを与えてくれる人が「自分を高める人脈」です。
次に、自分より「広い視点」を持つ人です。これは、自分の知的領域・関心領域を広げてくれる相手、あるいは自分を多様化させてくれる相手と言ってもいいでしょう。自分を広げてくれる相手とつながりを持つ必要はどこにあるのか。もちろん、知識が広がって博識になるという効果は大きいでしょう。さらに別の世界の存在を知ることで、自分の活動領域をそちらに広げていくこともできる。環境の変化が激しく、いま自分がよりどころとしている業界が、根底から崩れてしまいかねない現代においては、異分野に活動の根を張っておくことは、ある種の保険にもなります。
しかし、それ以上に大きいのが本業へのフィードバックです。ある物事を捉えるとき、人は自分のいる世界の常識でそれを認識します。しかし、別の世界を知り、これまで自分になかった視点を獲得することで、目の前にあるものが立体的に浮かび上がり、これまで以上によく見えてくることがあります。
自分を高める相手が与えてくれる知見は、おそらくその人が10年、20年かけて培ってきたものでしょう。そのレベルに自分が達しようと思えば、本来は同じような時間を必要とするはずです。しかし、すでにそれを習得した先達の経験を追体験することによって、時間のショートカットができる。これこそが人脈で得られる何よりのメリットです。
このように、自分を高めてくれる人、広げてくれる人を人脈にしなさいといいましたが、かといって「背伸びした人脈」でもいけないので気を付けてください。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授