ソーシャルメディアを使って組織内に知識を広める方法。自社に最も適したソーシャルメディア・ツールの選び方とは?
この記事は、洋書配信サービス「エグゼクティブブックサマリー」から記事提供を受け、抜粋を掲載したものです。サービスを運営するストラテジィエレメントのコンサルタント、鬼塚俊宏氏が中心となり、独自の視点で解説します。
この要約書から学べること
日本でもソーシャルメディアは大きな影響力を持ってきましたが、ソーシャルメディア関連の書籍で国内出版されているのは、主にソーシャルメディアを外への発信としてどのように使うべきか?または個人がソーシャルメディアを使ってビジネスを行う方法など、そういった類書がほとんどでした。本書では、ソーシャルメディアを使って、従業員を徹底的に再活性化させるための有益な話や、アイディアを見つけることができる非常に興味深い本であり、具体的な事例としてソーシャルメディアを使って内部改革を行うために米中央情報局(CIA)やIBMが取った戦略を細かく説明しています。
本書を特に上級管理職者や経営者にお勧めします。なぜなら、ソーシャルメディアほど、企業の内部構造に適したツールはないからです。こういった話を活用しない手はないでしょう。ソーシャルメディアを組織に取り入れるという、今までにない、画期的な手法が書かれた、非常に興味深い1冊です。ソーシャルメディア」は数年前からわれわれの生活にも深く浸透したWeb上のコミュニケーションツールです。これを利用することでさまざまな情報が簡単に入手でき、世界中の人と知り合うことのできる大変便利なツールです。また、これらを利用したさまざまなビジネスノウハウが紹介されています。
しかし、あまりにも膨大な情報が飛び交っていることや、その情報の自由度に「何が本当で何が嘘なのか」さえも分からず、それに流されてしまうといったことなど、計り知れない危険性を含んでいることもまた事実です。ともすれ、それを使う人が正しい判断をして、自分にとって必要な情報を取り入れて利用できればこれほど有効なツールはないと言っても過言ではありません。
本著では、そうしたソーシャルメディアをつかった組織革命のノウハウに迫ります。もちろん、ソーシャルメディアと一言で言っても、ブログ、SNSから現在大流行のツイッターまで幅広いツールがあります。どれもに特徴があり、一長一短があります。どれをどう使うか?についてはこれを読んだ方の判断になると思いますが、ソーシャルメディアというウェブ上のコミュニケーションツールとしての枠ということで相対的に捉えていきます。
ソーシャルメディアを学習ツールとして組織内で有効利用するためには、次の2つの思い込みを払拭する必要があります。
(1)ソーシャルメディアとは、高校生の時から会っていない友人と連絡を取るために存在する。
(2)トレーニングおよび新しいアイディアの広がりは、従来の教育プログラムを介してのみ可能である。
情報は溢れかえり、あっという間に積み重なってしまうため、人々は新しい学習方法を手にする必要があります。従業員は、彼らの学習スタイル、ライフスタイル、場所に適した方法で最も効率よく学ぶことができます。ソーシャルメディアは、前者の必要性と後者の要望の両方に応えることができます。
インターネットを使ったソーシャルメディアは、時間を問わない自然な「ソーシャルラーニング」を可能にしています。教室やカフェなど場所に関係なく、ユーザーはお互いから学ぶことができます。ソーシャルメディアは新しいソーシャルラーニングを発展させており、時間や場所に制限されない情報交換の土台を提供しています。
「交換」という言葉はここでは非常に重要です。ソーシャルメディアを、教育活動を「届ける」手段だと思わないでください。ソーシャルメディアは、意志決定を下し、チームを形成し、問題を解決し、ビジョンを伝える上で役立つアイディアを幅広く融合させることを可能にします。ソーシャルメディアを使えば、自分の業務が発生する状況について学ぶことができます。
ソーシャルメディアを教育活動に使うことの利点とは、まずは、Webに接続できる環境にあれば世界中どこにいても学習ができるということ、そして、Webを通じて、他の学習者との情報交換や、ともに同じ問題解決をすることができるツールであるということです。
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