ツイッター、ソーシャルキャスト、ヤマーはすべて、マイクロシェアリングを提供するものです。マイクロシェアリングは、「短時間」で人とコミュニケーションすことを可能にします。140文字(通常)の文を交換することで、ユーザーはアイディアを共有し、他のユーザーの質問、答え、さらには写真や動画にリンクすることができます。
マイクロシェアリング・ツールは扱いが簡単であり、絶え間なく恩恵をもたらしてくれます。従業員は他の従業員とつながり、その人について学ぶことができます。もちろん、時には仲間の私生活に関する情報を集めてしまう従業員もいるかもしれませんが、仲間のプロジェクトに関する情報を十分に得ることができます。企業のほとんどの人間が参加すれば、マイクロシェアリング・ツールはある種、企業の「ダイジェスト」のような役割を果たすようになります。
一般的に、マイクロシェアリング・サイト上にどのように最新情報をアップデートするかによって、そのプロセスがどのような価値をもたらすのかが決まります。もし、健全なサイトにアドバイスを求めたなら、「その場」で素早く答えが得られるでしょう。また、自分が学んだ事に付いて書きこめば、さらに大きな会話を生み出すきっかけになりますし、フィードバックを求めたり、自分の仕事について書きこんだりすれば、価値のあるアドバイスを得られるかもしれません。あるいは、自分が今やっていることについて書きこめば、新たなつながりを得ることができます。
さらに、マイクロシェアリングは、教育プラットフォームとしても使うことができます。例えば、デビッド・アレン・カンパニーで双方向的学習の統括責任者を務めるケリー・フォリスターは、デビット・アレンの著書「Getting Things Done(邦題:仕事を成し遂げる技術)」を使ってツイッターのフォロワーを指導しています。マイクロシェアリングによって、彼女は同著書に書かれたラーニングプロセスを使ってフォロワーを指導することができるのです。
マイクロシェアリングに貴重な時間を奪われることや、すでに手一杯になっているメッセージの量が更に増えてしまう恐れもありますが、マイクロシェアリングは考えを共有し、影響を広める便利なツールとして活用することができます。また、膨大な量のマイクロメッセージが送られてきても、それらすべてを把握しなければならないとは思わないでください。ツイッターのように、本来の役割(新しいアイディアを生み出し、新しい人間関係を築く「セレンディピティ・エンジン」)のまま使えばよいのです。
ツイッターを代表とする情報発信量に極端に制限のあるソーシャルメディアを「マイクロシェアリング」と称するのは初耳でした。確かに扱いは簡単ですし、例えばツイッターのわずか140文字の情報であれば、ここに記載する内容は情報のダイジェスト!しかも、誰でもが「その先の内容」に興味を持たせるようなキャッチコピー的な文章を書く必要性もあるわけで、その先の情報はそこからのリンク先を設けることで膨大な情報の発信にもつながることがあげられます。逆に言えば、発信する情報を他者が興味を持ってもらえる書き方を習得しなければならないということも言えるでしょう。
この本の詳細
トニー・ビンガムは、AmericanSocietyforTraining & Developmentの会長およびCEOです。マーシャ・コナーはAltimeter Groupのパートナー、ダーデン・ビジネススクールの研究員、およびファースト・カンパニー誌のコラムニストとして活躍しています。
経営コンサルタント(ビジネスモデルコンサルタント・セールスコピーライター)。経営コンサルタントとして、上場企業から個人プロフェッショナルまで、420社以上(1400案件以上)の企業経営を支援。特に集客モデルの構築とビジネスモデルプロデュースを得意とする。またセールスコピーライターという肩書も持ち、そのライティングスキルを生かしたマーケティング施策は、多くの企業を「高収益企業」へと変貌させてきた。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授