外部委託業界における「大口取引」を構成する4つのポイントとは? 数百万ドルの契約に備え、それを見つけ、提案を構築し、成約し管理する方法。
この記事は、洋書配信サービス「エグゼクティブブックサマリー」から記事提供を受け、抜粋を掲載したものです。サービスを運営するストラテジィエレメントのコンサルタント、鬼塚俊宏氏が中心となり、独自の視点で解説します。
この要約書から学べること
大口の取引を成立させることは非常に難易度の高い仕事です。しかし、数百万ドルの外部委託契約をまとめることができれば、企業にとって大きな利益となります。つまり、企業が成長していくうえで大口取引を成約させるノウハウというのは、ある意味、必須であると言えます。大口取引の専門知識をまとめた本書は、著者のアニルバン・ドゥッタとヘッツェルW・フォールデンが情報技術(IT)外部委託取引――その多くが5000万ドル以上の価値がある――を成立させてきた価値ある経験を活用し、取引成立までのプロセスを分かりやすく解説しています。ITベンダーをはじめ、営業取引の交渉担当者、そのほかの取引交渉に興味のある人は必ず読んでおくことをお勧めします。
ビジネスにおいて最も重要な1つが「交渉力」であることは誰もが認めると思います。契約を成立させるためにもこの「交渉力」がなければ成されることではありません。ただ、やみくもに「交渉力」と言ってもその本質が何であるのか、取引を成立させるためのシステムを組まなければ成功することは出来ないでしょう。特に5000万ドル以上の契約ともなれば、困難を極める事は間違いありません。本書は、そうした大口契約の成立に数多く携わってきた著者がそのノウハウを明確に示してくれています。そこにはどんな秘密が隠されているのかじっくりとそれをひも解いてみましょう。
ジャーナリストであるトーマス・フリードマンが「The World is Flat(フラット化する世界)」で述べているように、グローバリゼーションによって人々のビジネスの仕方が変わりました。企業はより生産性を求め、そのためには供給チェーンサイクルを最適化する必要があります。よって、よりコストが低く効率の良い世界中のサプライヤーに外部委託する流れが大きくなり、多くの国が需要に応えるための変換を行ってきました。
例えば、インドは十分に訓練を積んだソフトウェアエンジニアが働く、盛んな情報技術(IT)サービス部門を開発しました。大口取引、つまり5000万ドル以上の契約を勝ち取ることで、平均的な外部委託企業は大幅に収益を上げることのできる本物の大手企業に成長する事ができます。しかし、大口取引を策定するには、勤勉や戦略的才能以上に経営スキルが必要とされます。また、目的を達成するためにどのように企業政策を管理するか理解していなければなりません。大口取引を考慮に入れる際は、その成功を決める次の3種類の利害関係者について慎重に考えてください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上
早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授