優秀なリーダーが、部下を混乱させることなく常識を超えた成果を生む方法を教えます。
この記事は、洋書配信サービス「エグゼクティブブックサマリー」から記事提供を受け、抜粋を掲載したものです。サービスを運営するストラテジィエレメントのコンサルタント、鬼塚俊宏氏が中心となり、独自の視点で解説します。
本書から学べること
著者であるスティーブ・チャンドラーとスコット・リチャードソンは、時に最もシンプルなアイデアこそ最も有用であることを証明しました。企業社会で暮らす人々は、彼らの見識に共感し、彼らの提案に賛成するでしょう。そのため、本書は急速に広まっています。また、インスピレーションを与えられるアイデアが詰まっているため、リーダーが管理スタイルを考え直すきっかけになるでしょう。
本書はスポーツを使った例をふんだんに使っています。モチベーションを上げるためのアドバイスを、短いチャプターの中で簡潔な引用文を加えながら100の分かりやすい項目に分類して説明しています。ただ概念化するのではなく、忠告に耳を傾けてください。
著者も、うたぐり深い人に忠告していますが、実践することでものにすることができるのです。本書は、従業員の能力を最大限引き出したいと考えている管理者や経営者、特に従業員に「セルフモチベーション力」をつけてほしいと願っている管理者や経営者にとって、必読の書といえるでしょう。
この章では、管理者がいかに部下の仕事へのモチベーションを保ち、かつ自分自身がどのようにしたら管理者としての自覚を持てるのか、について論じられています。内容を抜粋すると次のようになります。
「管理者は同時にいくつものことができると考えがちですが、どんなに優秀な管理者でも、1度に対処できる問題や課題は1つだけです。多くの場合、脳は時速100マイルでレースをしているような状態にあります。明日の副社長との会議、締め切りが数週間後に迫ったプロジェクト、電子メールがたまった受信箱などが待ち構えているからです。このような課題1つ1つに突進するように次々にぶつかって行くと、あなたの脳は簡単に疲労困憊(こんぱい)してしまいます。大抵の場合、ストレスが増大し、職場の空気も張り詰めてしまいます。そうなれば、従業員の生産性に悪影響を与えてしまいます。管理者として、業務に優先順位を付けることで混乱を避けなければなりません。例えば、どの電話に折り返すのか決め、電話をかけてきた人に冷静に、そして合理的に対応しましょう。それから次のタスクに移ればよいのです。先の事ばかり考えるのは止めましょう」
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授