TwitterやFacebookに代表されるソーシャルメディアの普及は留まることなく進んでいる。この流れに対応すべく、企業側の取り組みも活発化している。しかし、いくつかの成功例はあるものの多くの企業がソーシャルメディアの活用に対して明確な答えを出せていないのが実情なのではないだろうか。
TwitterやFacebookに代表されるソーシャルメディアの普及は留まることなく進んでいる。この流れに対応すべく、公式Twitterアカウントから情報を発信したり、Facebookページを立ち上げたりするなど、企業側のソーシャルメディア対応への動きも活発化している。しかし、いくつかの成功例はあるものの多くの企業がソーシャルメディアの活用に対して明確な答えを出せていないのが実情なのではないだろうか。
6月3日、ホテルニューオータニにて開催された『スマートなビジネス戦略を考えるセミナー』では、ネットイヤーグループの社長兼CEO、石黒不二代氏が講演し、ビジネスを変革するWebマーケティング、ソーシャルメディアの活用について参加者と活発な議論が展開された。低迷する日本企業にとって成長の起爆剤となり得る新たなマーケティング手法に注目する。
石黒氏は講演の冒頭で、先の東日本大震災時に情報伝達のインフラとして注目されたGmail、Skype、Twitter、Facebookなどのサービスを挙げ、クラウドをサービスの基盤とする企業が急成長していることに言及。そのビジネスモデルを紹介した。
「クラウド企業はプラットフォームを提供することで収益を得るというビジネスモデルを構築しています。サードパーティの製品やサービスからのマージン収入をはじめ、サードパーティのパートナー、あるいは一般の消費者がプラットフォーム上で流通の仕組みや商品を提供してくれることで自社の売り上げにつなげているのです」(石黒氏)
さらに同氏は、Appleが運営するApple StoreやGoogleが提供するAndroidを挙げ、「自社だけでなく他社にも利益を上げさせることにより、結果的に自社の成長としていく企業がこれからの時代を生き延びていくのです」と付け加えた。
日本企業は従来の大量生産・大量消費の時代に高度に成長を遂げたといわれる。当時、情報は生産者から消費者へという一方向に流れていくもので、かつ消費者の購買行動も皆似通っていた。そのため、大型生産装置を持つ企業が大きなアドバンテージを持っていた。しかし、情報の伝達ルートが増え、生産者との双方向のコミュニケーションが可能となった現在では、消費者の行動や嗜好も多様化し、大型生産装置を持つ企業の優位性もなくなっている。
それに代わる新たな装置として石黒氏が提唱するのが「情報プラットフォーム」である。情報プラットフォームは「生産者と消費者間コミュニケーションから生まれる声を結ぶものであり、企業がまず構築すべき基盤」だと石黒氏は力を込める。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授