起業家は、自分の会社の立ち上げの段階が大好きです。立ち上げの段階は、自分の力で何でもこなそうとする勇敢な人にとって、最も心が躍る危険に満ちた時期だからです。彼らは自分の持っているものをすべて捧げ、自分の能力を頼りに優位に立とうとします。出走ゲートを飛び出して来た起業家達は、自分の知能やビジョン、賢さや創造力、そして勇気を持って、彼らが勝とうが負けようが関係の無い、ゼロ和的自由市場のシステムに立ち向かいます。「勝者がすべてを手に入れる」この時期からトップに浮上した人は、特別な興奮を味わいます。
しかし、その後物事は変化し始めます。企業をしっかりと立ち上げたら、リスクを冒す必要性はさほど差し迫ったものではなくなるでしょう。この段階では、力を入れるべきポイントは、能率的な運用システム、適切なビジネス手順、社内駆け引き、そして、多くの場合、財政難に移ります。しかし、このようなありふれた問題では、冒険好きの起業家は退屈してしまいます。
新規事業の事業主であれば、企業が大きくなればそれだけ頭痛が増えることを知っています。実際、気落ちした起業家の多くが時期尚早に事業を減らし、多くの場合、不適当な極めて安い値段で企業を売却してしまいます。しかし、安心して下さい。適切なビジネス手法を使えば、新規事業はいつまでも刺激とやる気を与えてくれるものになります。
では、どうすればよいのでしょう? 答えは、一言で言えば「成長」です。ただし、成長とは収益を伸ばすことだけではありません。本当の成長とは、財政面だけでなく、企業のさまざまな側面を改善することであり、成長することで企業は潜在的価値を最大限得ることができます。自社の「成長活性化」の旅に出るには、次の助言を心に留めて下さい。
成長活性化のために心に留めておくべきこととは?
・前もって注意する
成長にはほぼ確実に、大きな変化と包括的なプランニングが必要です。
・遅れと停滞は、旅の一部である
新たな成長をもたらす時、発展途上のあるいは拡大したビジネスを維持する方法は不透明です。この不安は「レンガで出来た壁」になり、前に進む際に障害になります。注意し、この壁を打ち破る計画を立てて下さい。
・実行したいアイディアを書き出
戦略的プランニングを重要視して下さい。計画を紙に書き出して下さい。
・自分のリスク許容度を知る
成長は厳しいリスクをもたらします。準備はいいですか?
・適切な人に助けを求める
ビジネスで成功した実績のある実用的な助言をくれる人を選んで下さい。相談役には、堅実な人脈を持つ誠実な専門家を選びましょう。また、従業員を刺激する方法を知っている人を探して下さい。
事業主は、神経を張りめぐらさなければなりません。
数多くの問題が発生する恐れがあり、そのうちのどれか1つでも、会社をあっと言う間に沈めてしまう可能性があります。問題の前兆には気を付けて下さい。例えば、ターゲット顧客の要件が変わった、自社製品やサービスが過渡期にある、顧客が料金について疑問を持ち始めた、顧客が他社製品を使い始めた、利益が減った、新しい競合社に取引を奪われた、会社が技術的に適応できない、経営陣が時代遅れ、少ししか、あるいはまったく計画を立てていない、などが問題の前兆として考えられます。
チャレンジすることが大好きな起業家の心情を実に分かりやすく捉えた解説です。そしてある段階で成長を活性化させていくことを強く意識していくということが大切であるということが分かりました。特に留意すべき点は、自社の成長段階を認識した上でこのような助言を取り入れていくことがより成長効果をもたらすものだと思います。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
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明治学院大学 経済学部准教授