大薗: 元々、0〜18カ月の乳幼児にフォーカスした理由の1つに、この発達段階においては文化や習慣、社会の影響を受けずに世界共通のニーズがあるから、良い哺乳器を作ればローカライゼーションしなくても世界中で売れるという目算があったからですね。海外事業において商品はローカライズしないのでしょうか?
山下: 商品の機能などは若干ローカライズしています。当然、国によって所得差がありますので。例えば、インド市場は売り上げが伸びていますが、フラッグシップ商品である「母乳実感」の比率はまだまだ少ないです。
大薗: すると、インド市場向けには、より安価な、しかしピジョンらしいものを開発しているということですか?
山下: 現地のニーズを取り込んだ形で新製品を出しています。インド発の安価タイプの搾乳器は、ベースの機能は削っていませんが、構成する部品を減らしたりしています。
中国では価格の高い商品が好まれる傾向にありますが、インドはそういうことがないです。たとえお金持ちでも安価な商品を買います。国ごとに独特の価値観があるので、それに合わせて商品を変えていかねばなりません。
大薗: 本日はどうもありがとうございました。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授