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» 2019年05月30日 07時05分 公開

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:「いつでも転職できる」が武器になる (1/2)

誰もが、このままこの会社にいていいか、モヤモヤと悩んでいるが、その不安の正体も手の打ち方も明確なのだ。

[松本利明,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。


『「いつでも転職できる」を武器にする―市場価値に左右されない「自分軸」の作り方―』

 こんにちは、人事・戦略コンサルタントの松本利明です。私はPwC、マーサー、アクセンチュアなどの外資系大手のコンサルティング会社で、人事のコンサルティングに24年以上関わってきました。日系・外資系の大手企業からスタートアップ企業まで、その実績は600社以上です。

 その中で一貫して行ってきたことは、『人の「目利き」』。5万人以上のリストラ、6500人を超える幹部の選抜と育成になります。

 さて、その私が、独立後、エリート社員だけでなく、普通の大学生から50歳を超えるベテランのビジネスパーソンまでと交流する中で、とても驚いたことがあります。「誰もが、このままこの会社にいていいか、モヤモヤと悩んでいる」のです。

 ご安心ください。その不安の正体も手の打ち方も明確なのです。早速解説しましょう

表にでているキャリアの情報はかえって混乱と不安を呼ぶ

 なぜ、不安やモヤモヤ感がなくならないのか。理由は簡単です。働くことに対し、「選択肢」が多すぎるから、選べないのです。

  • 正社員、副業、独立など働く身分も多様化。
  • 都会、地方、海外など働く場所も、在宅勤務、週休3日など、働き方も多様化

 そう、仕事や働き方の選択肢が一気に増えたことは素晴らしいことである反面、人は4つ以上選択肢があると意思決定が難しくなるのです。選択肢が「A案」「B案」「C案」の3案までであれば「これ!」と選びやすいのですが、100案もあったら選べないでしょう。これは脳科学でも証明されています。

 空前の人手不足なのに給与水準が上がらないことも閉塞感に拍車を掛けています。

 残念なことに、参考にする情報にも偏りがあります。「成功者の話を参考にしても、100%は当てはまらない」のです。聞こえがよく、「なるほど!」と思っても、自分を当てはめることができなくて悩むのです。例を出しましょう。

 「100人に1人」の領域や実績をつくり、それを3つ掛け合わせると「1万人に1人のオリジナルの存在になれるというキャリア形成の話はきいたことがあるでしょう。元リクルートの藤原和博さんが提唱し、今、時代を動かしている識者が伝えているものです。

 確かに、藤原さんが自身の例をもとにした解説をきくと納得感があります。しかし、普通の人が自身の経験や実績からこの方程式で自分をブランド化しようとすると成り立たず、悩むのです。

 ひとつやってみましょう。あなたが人材紹介のリクルートの営業だとしましょう。最初は普通に今の仕事を置いてみましょう。

営業 ×

経験や知見がある。相性がよさそうな分野「マーケティング」を掛けてみましょう。

営業 × マーケティング ×

かなり、よさそうですね。最後に業界の「人材紹介」を掛けてみると、

営業 × マーケティング × 人材紹介 = 普通のリクルートの営業

とループしてもとに戻るのです。普通の人は3つ目に掛けるものがなかなか見つからないのです。

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