ユーグレナが人気ラーメン店と共同開発 「宇宙に最も近いラーメン」とは 一部で限定販売

利用している藻類は栄養を豊富に含み、宇宙のような閉鎖的な空間でも光や水で容易に栽培できる可能性が期待される。

» 2024年01月30日 11時43分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 ミドリムシ由来の健康食品を手掛けるバイオベンチャーのユーグレナは29日、同社が培養する藻類を食材に利用した「宇宙に最も近いラーメン」の試食会を東京都内で開いた。UNCHI(ウンチ)が運営する大阪の人気ラーメン店「人類みな麺類」とコラボレーション。利用している藻類は栄養を豊富に含み、宇宙のような閉鎖的な空間でも光や水で容易に栽培できる可能性が期待される。期間限定で販売し、改良を加えて将来的に宇宙で初めてラーメン屋が提供するラーメンになることを目指す。

「宇宙に最も近いラーメン」。ユーグレナなどの藻類を練り込んだ緑色の麺が特徴だ=29日、東京都港区(西村利也撮影)

 「宇宙に最も近いラーメン」の特徴である緑色の麺には、59種類の栄養素が含まれる「石垣島ユーグレナ」と、葉緑素の含有量の高い「ヤエヤマクロレラ」を小麦粉に練り込んだ。また、スープに使われている「オーランチオキトリウム」は、細胞重量の20%近くがドコサヘキサエン酸(DHA)で占められており、宇宙生活で不足する魚類含有の必須脂肪酸を効率的に供給できると期待される。

 「一杯食べれば、1日に必要なビタミンDやビタミンB12などの栄養素を摂取できる。動物由来の原料を一切使わないのでビーガンの食生活を送る人にも食べやすい」(ユーグレナ生産技術研究所の堀内真展氏)という。

 宇宙に最も近いラーメンの価格は1092円。24〜25日に名古屋市内の「人類みな麺類」の店舗で1300食限定で販売したところ完売。28〜29日に東京本店(東京都渋谷区)で販売したが、「名古屋からわざわざ東京に食べにくる人もいたほど。今までにない麺ののど越しや、スープの風味が支持されているようだ」(UNCHIの松村貴大代表取締役)。

 2月4〜5日には大阪の店舗(大阪市淀川区)でも1700食限定で販売を予定する。松村氏は「火星にラーメン屋を開く」と意気込み、今後は改良を加えて「宇宙に最も近いラーメン」を常設メニューとしての販売も検討する。

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆