大阪府東大阪市の近畿大で7日、大学前にある商店街の飲食店から注文した昼食の弁当を積んだ自動走行ロボットが公道を走り、キャンパス内へ配達する実証実験が公開された。
大阪府東大阪市の近畿大で7日、大学前にある商店街の飲食店から注文した昼食の弁当を積んだ自動走行ロボットが公道を走り、キャンパス内へ配達する実証実験が公開された。物流・配送サービスでの「2024年問題」による人手不足を補う試みの一環。こうした食事を運ぶ自動走行ロボットの公道での実証実験は、府内では初めてという。
自動走行ロボットは昨年4月施行の改正道路交通法で「遠隔操作型小型車」と定義され、規定サイズ以内であれば公道で走行できるようになった。料理宅配サービスを展開するウーバーイーツジャパンも6日に東京・日本橋エリアでロボットによる配送サービスを始め、注目を集めている。
実証実験をしたのは、近大経営学部の古殿幸雄教授のゼミやロボット開発ベンチャー企業のHakobot(ハコボット、宮崎市)の関係者ら。府警など関係機関と調整し、公道実験を実現した。
ロボットは全長約1メートル、幅約0.7メートル、高さ約0.9メートル。実験では、事前に移動区域の地図データを読み込ませたロボットがキャンパスから最高時速6キロで自動走行。複数の飲食店をまわり、店員に弁当を載せてもらい、キャンパス内の指定場所へ届けた。
ただ、急に飛び出す自転車との衝突事故を防ぐ対応などの課題も残る。ハコボットの大山純社長は「(注意を促す)音を出すなどの改善を進めたい」と強調。古殿教授も「大勢の人の中でのロボットの反応を確認できたのは良かった」と語り、東大阪市での実用化を目指すとした。
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