シャープが9月までに停止する液晶パネル工場「堺ディスプレイプロダクト」の跡地を使い、生成AIの開発・運用拠点として外部に提供する方針。
シャープ、KDDI、人工知能(AI)システム受託開発のデータセクションなどは2日、AI向けデータセンターを運営する共同出資会社設立に向けた協議を始めることで基本合意した。出資比率や投資額などは未定。シャープが9月までに停止する液晶パネル工場「堺ディスプレイプロダクト(SDP)」(堺市)の跡地を使い、生成AIの開発・運用拠点として外部に提供する方針。3日午後にも正式に発表する。
データセンターには、米半導体大手エヌビディア製の画像処理装置(GPU)の新製品「Blackwell(ブラックウェル)」を調達する方向で検討する。ブラックウェルは同社が3月に発表した新製品で、前世代品と比べ電力効率が最大25倍になるなど、性能が飛躍的に向上している。
シャープは、平成21年に当時最先端の液晶パネル工場として約4300億円を投じてSDPを建設。しかし、液晶の需要減や中国・韓国勢との競争激化で経営を悪化させる要因となった。5月14日の決算会見で稼働停止を発表し、AI向けデータセンターに転用する方針を示していた。(桑島浩任)
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