キリンホールディングス(HD)は14日、健康食品大手のファンケルに株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。
キリンホールディングス(HD)は14日、健康食品大手のファンケルに株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。キリンHDのファンケル株の保有割合は約33%で、全株式の買い取りによる完全子会社化を目指す。世界的な健康志向の高まりを受け、成長が見込める健康関連事業の強化に一層注力する。
TOBは17日から7月29日まで実施。買い付け価格は1株あたり2690円で総額約2200億円。
キリンHDは令和元年にファンケルと資本業務提携し、サプリメントや飲料などを販売してきた。キリンHDは酒類・食品、医薬に続く「第3の柱」として、免疫機能維持に役立つとされる独自素材「プラズマ乳酸菌」などを活用したヘルスサイエンス事業の育成を進めており、事業拡大にはファンケルの完全子会社化が不可欠と判断した。
背景には健康志向の高まりに加え、人口減少や若者のアルコール離れに伴う酒類市場の縮小が予想されることがある。キリンHDは将来的にヘルスサイエンス事業の売上高を全体の2割程度まで拡大する方針で、昨年にもオーストラリアの健康食品会社を買収するなど基盤強化を進めている。
キリンHDの南方健志社長は「(TOB成立で)両グループの強みがさらに生かされ、国内外のお客さまに新たな価値を提供できると確信している」と相乗効果を期待。その上で「アジア・パシフィック最大級のヘルスサイエンスカンパニーを目指し、グループ全体の成長を実現していきたい」とコメントした。
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