産経新聞が実施し、109社が回答した主要企業アンケートでは、自動で文章などを作成する生成AIについて、業務で活用していると回答した企業が9割に上った。
産経新聞が実施し、109社が回答した主要企業アンケートでは、自動で文章などを作成する生成AIについて、業務で活用していると回答した企業が9割に上った。活用の用途(複数回答)として95.9%が「文書の作成・要約」、78.6%が「データ収集・分析」を上げており、生成AIの持つ基本的な性能が企業に理解され、活用が進んでいる状況が浮かび上がった。
生成AIを自社で活用しているかを尋ねた質問では、「活用している」と「個人の裁量で活用を認めている」との回答を合わせると計89.9%に上った。「活用の是非を検討している」は6.4%で、同種の質問をした昨年夏のアンケートから30ポイント減少し、この1年間で企業の生成AI活用方針が固まってきたといえる。
既に活用している企業にその用途を尋ねた質問(複数回答)では、文書作成やデータ分析のほか「社内情報の照会」「プログラミング」もそれぞれ6割を超えた。「社内の各部署から活用事例報告や問い合わせが増えている」(製造業)といった声も複数上がり、多様な分野で活用されている状況が判明した。
さらに「商品・サービス開発」と「カスタマーサービス」の用途もそれぞれ39.8%に達しており、内部業務の効率化だけでなく、顧客に直接関わる業務での活用も進んでいることが示された。
一方、現段階で導入企業の全てが活用の成果を実感できているわけではない。既に生成AIを活用している企業のうち「かなり成果を出せている」「想定通りの成果を出せている」と回答したのは計56.1%。企業の多くが「まだ、成果を評価できない」(32.7%)状況だ。
その理由(自由記述)としては「導入したばかりのため」との回答が目立ち、「活用している社員とまだ使いこなせていない社員が混在している」「具体的な効果が算出しにくく、評価ができていない」(いずれも製造業)といった声もあった。使い方の浸透や成果の具体化・数値化が今後の課題といえそうだ。(根本和哉)
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